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2024/05/18 23:00 |
[Event] ボストン美術館 浮世絵名品展
ボストンいくら当時、欧米列強の波に追いつこうとしていたからとは言え、日本が誇る浮世絵を5万点もアメリカに持っていかれたのは、ある意味当時の日本政府の罪であると考えてしまう今日この頃。日本で収蔵されている浮世絵を展示しているのではなく、ボストン美術館に収蔵されているものが『来日』し、日本で展示されているというのもまた複雑な気分。
しかし、200年から300年の時を越えても尚、浮世絵はまだまだ謎な分野が多いんだとか。日本文化のコレクションを多数集めているボストン美術館でも、秘宝中の秘宝なんだそうです。西洋画、油絵にはない、儚さや艶かしさを醸し出している浮世絵。宮廷や官僚だけでなく、一般庶民にも広く愛されるという、多分西洋にはあまり無いと思われるからこそ、色々な見方・見せ方・表現の仕方が、それを見る者に感激を与えたのかなと思います。


江戸東京博物館で開催された『ボストン美術館 浮世絵名品展』。開催終了間近であるにも関わらず、訪れる人が多く盛況していました。ボストン美術館に収蔵されている約5万点のうち、今回の名品展で展示されたのは160点。その多くが、今も尚研究の段階だとか。
浮世絵といえば、東洲斎写楽や歌川国政、葛飾北斎や安藤広重など、メジャーなところはパッと思いつくも、各人の活躍は割と江戸の中期後半~後期の黄金時代。軒並み浮世絵のビッグネームが連なる時代。でも、先だってのテレビ番組で浮世絵を紹介したところ、最近の研究は、初期の浮世絵(江戸中期前半あたり)が中心だとか。勿論、ビッグネームに隠れたところでいい作品を出しているが、ビッグネームよりは有名度が低い作家もいるようで、そういった人達の作品も注目を浴びているのだそうです。

こうして見ると、初期の浮世絵は、線が太いので丸みを帯びた描写であっても幾許か堅さを感じる描写が多いのですが、時を重ねるにつれて、その線も細くなり、描かれている人のポーズや表情も豊かになり、それに乗じて色彩も鮮やかになっていきます。こうした浮世絵の進化が、今で言うファッション雑誌としての役割を果たすようになったのでしょう。現に、遊郭の女性達を描いた作品は、どれも個性的で、でも派手すぎずしっとりとした艶な雰囲気を演出しています。
当時、彼女達が江戸の町のファッション・アイコンとして羨望の的となったのは頷けます。


ここでふと思ったのですが。
『描かれた女性』『二次元』『個性的なファッション』。時代は異なれど、何となく今のオタ●が買い漁るアニメやコミックの二次元キャラと驚くほどの共通点があります。西洋の油絵とは異なり、一般庶民でも割りと気軽に購入できる浮世絵。今も昔も、日本文化は、こういったものを求める気質があるのでしょうか??

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2008/11/16 21:24 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors
[北海道] 北国の秋 - 後編

地図を見て、方角や距離、電車で行くとどれくらいかかるか、というのを計算するのは割りと得意だと思っていたワタクシ。その自身を瓦解させるくらい、北海道の広さを実感したのが3日目です。
東京への帰りのフライトは夜なので、今日1日はもうちょっと足を伸ばそうとして、選んだ行き先は富良野。ガイドブック片手に電車に乗り込み、「大体30~40分くらいかな」と思っていたら。


旭川~富良野間、約1時間30分。


雑誌やテレビ番組で幾度と無く伝えられてきた北海道の広さ。実感が湧かないままに旅をしてみましたが、その広さがよく分かる瞬間でした。常日頃からビル群の圧迫した空間の中で生活していると、ポツンポツンと佇む農家以外で、遥か向うまで見渡せるだだっ広い農地は、時間と空間を狂わせてしまうくらいの魅力に感じました。

単に僕の地図の見方と時間の計り方が間違っているというツッコミは却下の方向で。


澄み渡る空と十勝岳連峰 朝日が丘公園 「北の国から」資料館



10月。既にラベンダーの季節は終了。それは既に知っていたものの、それを考慮しなくても思ったのは、「富良野駅とその周辺は、意外なほど『これっ!』といったスポットは無いなぁ」ということ。全く無いわけではないんですよ。『北の国から』資料館に、撮影スポットの案内の地図があるのですが、25年もの長い間で、色んなところを舞台に撮影したんだな、というのが分かります。『冬のソナタ』で韓国観光巡りみたいなもんでしょうか…… まぁ、こちらの方が歴史は長いんですけれど。
そういった、『北の国から』のドラマスポット巡りという意味では、富良野駅まで行くととても魅力的だと思います。ただ、ラベンダー畑とかその他の季節の色とりどりの花畑を愛でようとするのならば、むしろ美瑛や上富良野の方がいいと思います。十勝岳への登山道とかも、割と上富良野からの方が便利かもしれません。

富良野市周辺での最大の収穫といえば……
 ■吉岡秀隆の子供時代の写真!(あまり『北の国から』は見たことが無く、彼自身も
  知ったのは割りと最近でしたので…… お恥ずかしながら)
 ■菓子工房『
フラノデリス』で食べたレアチーズケーキと牛乳プリン。
  程よい甘さと舌触りで、天にも昇る思いでした。

流石に生ものはすぐに食べないといけないので、焼き菓子の方をお土産にチョイスして持ち帰ることにしました。


ガイドブックに遅咲きの花畑を楽しむことが出来るということで、美馬牛へ。駅から歩いて20分の、国道沿いの『かんのファーム』というところでした。


かんのファーム



ちなみに美馬牛駅は無人駅。なので、電車が来ると嘱託の駅員さんがいらっしゃって、電車が来るのを案内したりするんだとか。その駅員さんとしばしの歓談タイム。僕の手元にあるお土産に目がいったらしく、悪気はないんでしょうけれど、

結構大きめのお菓子のお土産ですね。奥さんのですか?

と聞かれ、微妙にショックでしばし身動きできませんでした…… orz
一応「会社の部署へのお土産です」とは言ったものの、微妙な虚しさが僕から抜けることはなく。早く堂々とそういう受け答えしてぇなぁ、とフッと思う今日この頃でございます。


そして更に、今回の旅では両親から事前にミッションを請け負っておりまして。
それは、
花畑牧場の『生キャラメル』と『キャラメルプリン』と『バルーンプリン』と『いももち』を購入してくること!
しかし、旭川市内のデパートとかを巡っても簡単に見当たらず、買い物の最後のチャンスは旭川空港で。するとようやく見つけたのです。『キャラメルプリン』と『バルーンプリン』を! しかし『生キャラメル』は既に売り切れており、『いももち』は置いていないんだとか。特に『生キャラメル』は大人気商品らしく、僕以外の観光客も、「え~、売り切れだって残念~」と嘆く姿もちらほら。


というわけで、旭川空港から飛行機に乗った瞬間、ため息しか出なくなるくらい新鮮さと面白さに満ちた初の北海道旅行。まだ今後いつ行くかもわからないのに、既にガイドブック片手に「今度はこの季節にこういう旅行に行こう!」とか思っていたりする自分がいました。
他の季節に比べ、あまり多く話題に挙がらない北海道の秋。それはそれで、人もそんなに多くないし、思うが侭に北海道を満喫するという意味では、最高の季節なのかもしれません。



『北海道』の写真集についてはこちら

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2008/10/04 23:01 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors
[北海道] 北国の秋 - 中編

基本的に僕は晴れ男だと思っています。勿論、雨の時もありますが、これまでの経験則で言えば、大体3割くらい。しかし、最近の外出・旅行記録を見てみると、ほとんどが曇りか雨。晴れてほしいという時ほど、雨。もしかして恨みでもあるんじゃないか? と思ってしまうくらいに。

だって今日が今回の旅行の目的なのですから!

この日の北海道は、低気圧の通過に伴い昼もしくは夕方から雨。晴れ間が僅かに見えているものの、午前中から雲が多しの天気。折り畳み傘を片手に、「お願いだから降らないでくれ」と緊迫しながらの層雲峡探訪となってしまいました……。


紅葉と雪化粧の大雪山連峰 映月峰 黒岳からの層雲峡遠望



とはいうものの、2日目のメインの行程を終え、旭川市内へ移動しようと思った時に雨が降り出しました。もっとも、それまでどんよりとした雲が広がっていて、思うように青空を臨めなかったのは事実ですけれど、それでも、しっかりと層雲峡の秋の様子を写真に収められたのはラッキーだったと思います。
黒岳を含む大雪山連峰の紅葉は、ほとんどが終わり、山頂は勿論、山麓にも雪が降り積もっていました。一方の層雲峡の紅葉は進行中。本格的に真っ赤に染まってはいないものの、太陽の照り返しを受けると、緑と黄色と赤のコントラストが絶妙な形で映えていました。人によってはまだまだ中途半端でこれからと思われるかもしれませんが、僕にとってはこんな形で紅葉を愛でるのもまた一興だと思います。

そして、前回の黒部ダムに旅した時は、天候と体調と時間的制約を考慮して断念した雄山登頂。今回は時間もあったため、黒岳の登頂に挑戦することにしました。というか、黒岳7合目にリフトに登り、そこを散策する予定だったんですけれど、10分くらいで終わってしまうくらいの広さだったので…… orz
黒岳7合目から頂上までの距離は、約1.7km。時間は約1時間20分。別に登山をなめてかかったわけではありませんが、前半の登山道は大小の岩だらけ、後半は登山道が全く見えず足跡だけが頼りの雪道。果たして本当に登頂できるのかと一抹の不安を抱えながら歩いていったら、登山暦少なくとも20年は超えているだろうのおじいちゃんに抜かれてしまい…… orz

負けじと歩き続け、ようやく登頂しました! 何とか、前回のリベンジは果たせたと思います。
ちなみに山頂は、雪と霧で覆われて、景色なんか見えやしませんでした。なかなかうまくいまないものですのよう……


黒岳山頂 - 一 黒岳山頂 - 二



層雲峡や黒岳の土産店では、どちらかというと木彫り細工が多いですね。1~2個購入し、下山。カウンターのおばちゃん曰く、今年の黒岳は紅葉より先に雪が降り積もってしまったとか。だからうまい具合に黒岳や大雪山連峰の紅葉を見ることが出来なかったんだとか。
北国の秋は、訪れたと思いきや過ぎ去るのも早い。旅行者にとっては、タイミングを見るのは本当に難しいのではないのでしょうか。だからこそ、その一瞬だけの紅葉の美しさを目の当たりにすると、時間を忘れてしまうんでしょうね。


旭川市内に戻り、市内のホテルで一泊。翌日は、更に富良野の方まで足を運ぼうと思います。



『北海道』の写真集についてはこちら

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2008/10/03 23:11 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors
[北海道] 北国の秋 - 前編
色んな情報誌や旅行雑誌を見てみると、改めて思うのは日本の広さ。単に面積の広さではなく、そこには時間軸も一つの『広さ』の要素として加わっていること。たとえ同じ場所でも、違う季節に訪れれば、まるで違う場所に来たかのような他の意味を味わうことも出来ると思います。
2007年8月に九州上陸を果たし、今年の目標に掲げたのは北海道。予てより家族や知人友人の北海道紀行をよく耳にし、是非行ってみたいと思っていました。しかし、大抵話の中心となる季節は、ラベンダーや向日葵が咲き誇る春から夏、もしくは札幌雪祭りや流氷の冬。僕の周囲だけかもしれませんが、あまり秋の話は挙がらないように思えました。
また、ある旅行雑誌の写真に掲載された、大雪山と層雲峡の紅葉があまりにも見事で、是非見てみたいと思ったのも、北海道へ行こうと決起した理由でもあります。

旭川空港に降り立ち、向かった先は真っ先に層雲峡へ……ではなく、巷で話題の旭山動物園へ。最後のお楽しみという楽しみ方もあったんですけれど、未だに大人気の動物園ですから、平日のうちに行っておきましょうということで。


空飛ぶペンギン ホッキョクグマ オラウータン

 


ところが。
思惑通りにことは運ばないのが世の常。平日のさらに午前中にも関わらず、親子連れが多く、また修学旅行と思われる高校生の集団もあり、動物園は思った以上に混雑していました。ペンギン館やホッキョクグマ館という人気スポットでは、昼前には既に行列ができるくらい(それでも数分程度)で、一体休日になったらどうなるのやら……
特に、ホッキョクグマの餌やりタイムは、完全入れ替え制。それもたったの5分間。まぁ、『愛・地球博』の冷凍マンモスよりかはよく見れましたけれど(あれは単に通り過ぎるだけでしたし……)

また、話題を呼ぶ動物園であるだけに、他の動物園にはない面白い仕掛けもありまして。それはそれで面白いのですが、期待しすぎは禁物かもしれません。前述通り、平日の午前中~昼にも関わらず、園内はかなりの人の混み様。左右も前後も人人人なので、ゆっくりと動物を観賞できるような空気ではないのです。またホッキョクグマのように、餌やりにも完全入れ替え制だったり。
『普通の動物園』という気概で行けば、予想外の仕掛け等に興奮を覚えるかもしれません。でも、期待しすぎると、かえって肩が凝って疲れるだけかもしれませんので、そこらへんは程々に。
でも一番僕を驚かせたのは、ユキヒョウなんです。木に登る習性があるらしく、一部空中に出っ張らせた形で設計された檻。「ユキヒョウ、いないな……」と思ってぐるっと回り、上から何か毛のようなものが降ってくるから何かと思って見上げたら!!


ユキヒョウ

 


まさかユキヒョウが鎮座ましましていらっしゃったとは露とも思わず。けど、肉球まではっきり見える仕掛けというのも、中々味わえません。


夕方、路線バスに乗り層雲峡へ。この日は層雲峡のホテルでまず一泊します。
旭川空港に到着直前に見た北海道の風景。青々とした木々がまだまだ目立ったため、多分この分だと層雲峡の紅葉もまだまだ早いかなぁ、と思いましたが、近づくにつれ、だんだんと周囲の木々に赤みが増してきまして。『映えるような赤』とまではいかないものの、これからそうなっていく過程を映し出している層雲峡、それでも、十分美しい世界を作り出していると感じました。



『北海道』の写真集についてはこちら

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2008/10/02 22:05 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors
[愛知] 暮れゆく夏の中で
他の観光地に比べ、愛知って、何かこの季節ならではの観光地や観光名所って少なくない? と超偏見で考えてしまっていた今日この頃(愛知県の皆様ゴメンナサイ)。
勿論、おいしいものならたくさんあるけれど、実のところ、僕はグルメにはそんなに興味を持っていなかったりします。まぁ旅行が趣味の人からすれば、旅行の醍醐味の一つを無駄にしていると言われそうな気もしなくもないし…

しかし、後々に調べたら、愛知県にもたくさんの観光名所があることを知り、自分の勉強不足に恥じました。でも、失礼を承知で正直に申し上げると、「これぞ!」といったインパクトに欠けているような気が……。
そういう意味で言うと、世界に名だたる企業として発展した『TOYOTA』というブランドは、やっぱり凄いなと思ってしまいました。

織田信長は、自分の居城として、安土に天守を構えたわけですが、もしそのまま自分の生まれ故郷である尾張を拠点にし、そこを終の住処としていたならば、一体、愛知、名古屋とはどんな世界、どんな都市になっていたのでしょう?
そんな突拍子な思いを馳せ、漂うままに赴いた愛知旅行でございます。


名古屋城天守閣 名古屋市役所と愛知県庁


但し、名古屋と言えど侮るなかれ、交通網が結構発達しているのです。
名古屋出身の友人から聞いた話ですが、デザイン都市として整備された街であるからこそ、車が走る道路だけでなく、公共交通網も充実しています。
名古屋は、名古屋城の跡地として構える名城公園界隈だけでなく、犬山市、そして、かつて『愛・地球博』として愛知を世界への環境の発信地とした、『愛・地球博記念公園』にも足を運んでみました。


モリゾー・キッコロ像と秋の気配 サツキとメイの家


開幕当初は完全予約制、それでも人気が衰えることを知らない『サツキとメイの家』に、いよいよ突入! って、結局今も、完全にフリーで入れるわけではなく、入園のチケットを購入し、30分交代で見学するのみ。
僕は『となりのトトロ』を、DVDなりで何回も観ましたし、今でも作品の大ファンです。が、さすがにブームも過ぎたし、「ファン垂涎の必見のスポット!」という気持ちではありませんでした。以外にドライなのね……
でも、家の再現度はとてつもなく高く、また、所々でお茶目な細工も仕掛けられていました。今でもこの公園の人気スポットなのですが、個人的には、やっぱり静かな、独り占めしたい環境の時に行きたいな、と思います。贅沢な悩みですけれど。


犬山城天守閣 天守閣からの風景


犬山市と言えば、やはり犬山城。現存する4つの天守のうちの一つだからか、犬山城の周辺は、どこか懐かしい江戸時代の街並みが軒を連ね、様々なお土産を堪能することが出来ました。
が、犬山駅から犬山城の街並みまでが、ちょっと寂しく、シャッター街になってしまっている一角もあるようで(もしかしたら曜日の関係かもしれませんが…)。
ただ、これはあくまで犬山城周辺を観光しただけの感想。もし、もうちょっと足を伸ばしてみたら(ってそうなると岐阜の方になりますが)、きっと別の、違った面の景色を堪能できるのかもしれません。

やっぱり、桜や紅葉といった、その季節ならではの観光名所ってあると思うんですよ。まぁそれはお決まりで押さえておく、という感じで。ただ、それだけでなく、その季節の景色を十分につぶさに垣間見て、「あ、もしかしたら、この季節だったら、もっと違った綺麗な景色を見られるかもしれない」というのも、一つの醍醐味ではないかなと思います。
そういう意味では、この名古屋を発とする観光は、なかなか洒落込んだものになったかな、と思います。



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2008/08/27 19:16 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors

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