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2024/04/26 17:35 |
[Event] ボストン美術館 浮世絵名品展
ボストンいくら当時、欧米列強の波に追いつこうとしていたからとは言え、日本が誇る浮世絵を5万点もアメリカに持っていかれたのは、ある意味当時の日本政府の罪であると考えてしまう今日この頃。日本で収蔵されている浮世絵を展示しているのではなく、ボストン美術館に収蔵されているものが『来日』し、日本で展示されているというのもまた複雑な気分。
しかし、200年から300年の時を越えても尚、浮世絵はまだまだ謎な分野が多いんだとか。日本文化のコレクションを多数集めているボストン美術館でも、秘宝中の秘宝なんだそうです。西洋画、油絵にはない、儚さや艶かしさを醸し出している浮世絵。宮廷や官僚だけでなく、一般庶民にも広く愛されるという、多分西洋にはあまり無いと思われるからこそ、色々な見方・見せ方・表現の仕方が、それを見る者に感激を与えたのかなと思います。


江戸東京博物館で開催された『ボストン美術館 浮世絵名品展』。開催終了間近であるにも関わらず、訪れる人が多く盛況していました。ボストン美術館に収蔵されている約5万点のうち、今回の名品展で展示されたのは160点。その多くが、今も尚研究の段階だとか。
浮世絵といえば、東洲斎写楽や歌川国政、葛飾北斎や安藤広重など、メジャーなところはパッと思いつくも、各人の活躍は割と江戸の中期後半~後期の黄金時代。軒並み浮世絵のビッグネームが連なる時代。でも、先だってのテレビ番組で浮世絵を紹介したところ、最近の研究は、初期の浮世絵(江戸中期前半あたり)が中心だとか。勿論、ビッグネームに隠れたところでいい作品を出しているが、ビッグネームよりは有名度が低い作家もいるようで、そういった人達の作品も注目を浴びているのだそうです。

こうして見ると、初期の浮世絵は、線が太いので丸みを帯びた描写であっても幾許か堅さを感じる描写が多いのですが、時を重ねるにつれて、その線も細くなり、描かれている人のポーズや表情も豊かになり、それに乗じて色彩も鮮やかになっていきます。こうした浮世絵の進化が、今で言うファッション雑誌としての役割を果たすようになったのでしょう。現に、遊郭の女性達を描いた作品は、どれも個性的で、でも派手すぎずしっとりとした艶な雰囲気を演出しています。
当時、彼女達が江戸の町のファッション・アイコンとして羨望の的となったのは頷けます。


ここでふと思ったのですが。
『描かれた女性』『二次元』『個性的なファッション』。時代は異なれど、何となく今のオタ●が買い漁るアニメやコミックの二次元キャラと驚くほどの共通点があります。西洋の油絵とは異なり、一般庶民でも割りと気軽に購入できる浮世絵。今も昔も、日本文化は、こういったものを求める気質があるのでしょうか??

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2008/11/16 21:24 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors

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