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2025/09/08 11:52 |
[Review] ハイジ
ハイジこの映画には、『2人』の主人公が存在します。
1人は、言わずと知れたハイジ。もう1人は、壮大なるアルプスです。


人を信じられず頑なに心を閉ざしたアルムのおんじも、字も読めず将来の展望も見出せず、ただ劣等感を抱くだけのペーターも、お屋敷という狭い牢獄の中で一人寂しく暮らしているクララも、自分の感情に素直で天真爛漫なハイジと、空気がおいしく、壮大で美しいアルプスに、少しずつ変わっていく。
ハイジもアルプスの自然も、それ自体は特に何か特別な事をしているわけではありません。でも、この『2人』の主人公には、人を和ませ、癒すだけのパワーがあります。
アルムのおんじは村に暮らしていたら、きっともっと誰も寄りつけられないようなすれた人間になっていた。ハイジとの出会いによって、自身の愛する者、守りたい者を見つけることが出来た。ハイジがフランクフルトに連れ去られたあとの落胆振りは、今やここでは語らずとも。
文字も読めず計算もできないペーターは、勉強が出来ない劣等感の代わりに、山羊飼いという仕事を通して逞しく成長する事ができた。ハイジとの出会いによって、生きるために本当に必要な事を、少しずつでも理解していくようになった。
父親は仕事で滅多に帰って来ず、祖母もたまに遊びに来るだけ。多くの召使達が畏まっても、どこか距離があり、毎日が平坦で規則だらけに満ち、ほとんど牢獄の中で暮らすクララ。ハイジとの出会いは、そんなクララの生活に起伏が生まれ、毎日が笑いと楽しさで満ち溢れる(ロッテンマイヤーさんは激怒してたけど(笑))。そして、アルプスの自然が、クララに奇蹟を起こす。今まで足が不自由だった彼女が、立ち、歩く事が出来るようになる。


そして、この映画を観ている僕たちにも、この『2人』の主人公のパワーが、心にジワーっと染み込んでいくように伝わっていきます。
毎日がゴミゴミした都会の喧騒の中で暮らしている人にとって、この映画は、束の間とはいえ、一時の安らぎを与えてくれるのではないのでしょうか。また、『
Mission: Impossible III』でも同じようなことを書きましたが、サスペンスやアクションなど、知力体力共に激しさを必要とする映画を鑑賞する中で、このような、心が安らぎ、温まる映画もいいかもしれません。
かつて、宮崎アニメで観た『アルプスの少女ハイジ』の感動を、今また、スクリーン上で味わう事が出来ました。

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2006/07/21 23:38 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie
[Review] ダイヤモンド・イン・パラダイス
ダイヤモンド・イン・パラダイス『007』の5代目ジェームズ・ボンド役で知られるピアース・ブロスナンが扮する宝石泥棒と、ウディ・ハレルソンが扮するFBI捜査官が紡ぎだすクライム・アクション。ターゲットとなる宝石を守るため、数々の仕掛けが駆け巡る中、武器となるのは互いの頭脳。
如何にして宝石を盗むか? 如何にして宝石を守るか? 緊迫した頭脳戦が、まるでサスペンス映画のように繰り広げられる!

と思ったら、だ。

華麗な盗みのテクニックとは裏腹に、いつもコケにされているFBI捜査官。ホントに捜査官? と疑ってしまうくらいの彼の行動は、まるでルパン3世に対する銭形警部。しかも、宝石泥棒の方は既に引退しているため、このFBI捜査官に対抗心を燃やすわけがなく、むしろ同情とか心配とか……
敵同士なのになんでそんなに仲いいの? と言わんばかりに二人で話をしているシーンが多く、もはや仲がいい、というレベルではなく、ラブラブですよ! お互いにパートナーの女性がいるってのに(片方のパートナーは即席ですが…)!

南国の、ゴージャスで美しい景色や夕焼けも相成って、単なる宝石泥棒の映画ではなく、豪華なコメディ・アクションとして楽しむことができる映画です。
もちろん、パートナーも出し抜いてしまうほどの緻密な盗みの作戦、盗まれた宝石の奪還作戦など、本来の泥棒映画で繰り広げられる作戦や裏のかき合いの数々も面白いですが、この映画の一番に見所は、宝石泥棒に関わる人たちのコミカルな人間関係にあるのでしょう。


一味違う泥棒アクション、一味違うピアース・ブロスナン。
最後まで笑える展開に、楽しく鑑賞させていただきました。

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2006/07/20 22:27 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie
[Review] エンパイア・オブ・ザ・ウルフ
エンパイア・オブ・ザ・ウルフ人体実験。記憶操作や顔の整形。裏の麻薬の運び屋。その裏に見え隠れするテロリスト。
連日続く猟奇的な殺人の裏に蠢く悪の存在。それを解決すべく刑事が取った行動は、法規をちょっと逸しているどころではなく、暴力に上乗せするくらいの暴力。むしろ、悪に対抗するには悪を以って、と言わんばかりのダークネス満載の映画です。

サイコ・サスペンス・スリラーは、僕の好きなジャンルの映画ですが、この映画は残念ながらいまいち。
人物相関や事件の複雑怪奇なところは、サスペンス映画にはよくあること、というか中核です。最初のうちは訳が分からないと思いつつも、根気よく見ていくうちに徐々にその関係が明らかになってきたり、中盤まで「~~が犯人だろう」と思っていたのが、意外な展開に進んでいくように、観客の予想を裏切る展開になっていくのが、サスペンス映画の醍醐味。
ですので、若干分かりづらくも、サスペンスとしての面白さは発揮されていたのですが、終始ダークなシーンが続き、それが強すぎることもさることながら、サイコ色も少し強すぎる、という感じも否めませんでしたので、苦手な人にはちょっと相容れられないかも。加えて、ジャン・レノが扮する悪徳刑事は、別にジャン・レノである必要はなかったのでは、というのが率直な感想です。
というわけで、この映画、サイコ系苦手・サスペンス系苦手な人でも、ジャン・レノ好きであれば観るんじゃないかな、と思っていたのですが、主人公の悪徳刑事役がジャン・レノでなければ、多分、ほとんど見向きしなかったのではないのか? とも考えてしまいます。

ただし、これまでの作品の、ジャン・レノのイメージは崩れていないと思います。悪徳刑事の如く極悪(とまでいくのかな…??)の振る舞いや、ゴーイング・マイ・ウェイなところがあっても、根のところにほのかな優しさを持っているところ、とか。


まあ、サイコ・サスペンス・スリラーをライトに表現、というのもいささか(いや、いささかどころか強烈に)興ざめですが。むしろ、そういう陰鬱な表現を、アクションで相殺する、という方向に持っていってもよかったのかもしれません。あくまで、素人目の意見ですが(勿論、アクションシーンはありましたが、サイコ色が強すぎてあまり目立たなかった、というのが率直な感想です)。
何となく『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』を彷彿させる映画でした。

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2006/07/19 23:23 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie
[Review] オトコ香る。
オトコ香る。以前の記事の内容そのものに感銘を受けたのはもちろんのこと、そのパッケージのデザインなどから、何としてでも手に入れたいと各地を彷徨い、苦節一週間(←短っ!)、地元のコンビニでようやく見つけることができました。
もはや奇抜などという生易しい言葉では表現しきれない商品であるだけに、どこのメディアもここぞとばかりに取り上げておりました『オトコ香る。』。最後の『。』は、まるでモーニング娘。を彷彿させます。むしろ狙ったのでしょうか。


さて。
肝心の商品はどうかというと、まずガムそのものは確かにフローラルなフレグランスを漂わせています。トイレの芳香剤と紙一重ってところですか。
僕は、薔薇を愛でる時、あまり『香り』というのは考えていないんですよ。目で見るだけれも十分に美しいので。花というのは、ただ眼に映るだけでなく、香りそのものにも美しさを醸し出しているものも多いですから、そういう意味では、花の観賞者としては失格なんですが。

話が逸れてしまいました。。。
兎にも角にも、ガムそのものから、ほのか過ぎず強烈過ぎず、適度な具合の香りを発しているので、噛んだ後も、きっと体臭からフローラルなフレグランスが漂うのか……って、書いてる内から気色悪く…… orz

味の方も、まるで美輪明宏を彷彿させるようなケバい味を想像していましたが、以外にもフルーティで食べやすかったです。しかも弾力性のあるガムなので、勿論、風船もできたり。


だが、ここまでは大した問題ではない。
そう、肝心の体臭がどうなっているのか。それが、このガムの真骨頂でもあります。


1時間後。


   …………………………。


1時間30分後。


   …………………………………。


2時間後。


   …………………………………………。


んー??
クンクンクン。とりわけ自分の腕なり方なりの匂いを嗅いでも、さして薔薇の、というか、薔薇っぽい香りがするわけでは……
そもそも、自分の発する匂いだから、自分自身には感じないのかな?

というわけで、会社の女の子に、本当に薔薇の香りが漂うか聞いてみました。

結果。


「えー? 別に特に何も匂わないけど?」





なんてこった!


あれだけ色々とコンビニやら何やら回ったのに、結局僕はミッチーGacktのようにはなれなんだかっ!(違う)

その後、何度か試してみても、結局体から薔薇っぽい香りが漂ったことは一度も無く……
むしろ、汗臭い匂いが若干気にならなくなった、というくらいでしょうか。

今はこのガムは、芳香剤ではなく消臭元として活用しています。
まぁ、全く何も効果が無かった、ということに比べればっ……!

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2006/07/18 13:04 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Food
[東京] 密やかに咲く蓮

花期が7月~8月の蓮は、まだ梅雨の明けきれていない季節には早いですが、それでも、夏の暑さに誘われたのか、上野恩賜公園の不忍池でも、ポツリポツリと咲き始めています。



蓮 - 其の一 蓮 - 其の二 蓮 - 其の三

 
 



蓮はその花の美しさは勿論の事、何といっても一番目につくのは、その葉の大きさ。直径1mをゆうに超えていそうな葉が、所狭しと、まるで競い合うかのかのように生えています。
そんな生い茂る葉の中で、密やかに、まるで恥らうかのようにひっそりと咲く蓮の花。ある花はポツポツと降る雨から身を守るように。ある花は決してその姿を悟られないように。中には、まるで「見つけてみろ」と言わんばかりに隠れている蓮の花も。

仏教では、釈尊が蓮華の上で瞑想する絵が描かれていたり、蓮華をかたどった台座に仏像を乗せたりする彫像があったりと、蓮は仏教と非常に密接な関係にあります。密やかで、どこか人を寄せ付けない空気を醸し出しているのも、この花の魅力なのかもしれません。
また、花は咲いていなくても、すらりと伸びた茎に大きく膨らんだ蓮の花の蕾は、ただそれだけでも芸術になれる高貴さに満ち溢れているように感じます。

『高嶺の花』とは、まさに、こういった花を指すんでしょうねぇ。。。


『東京都』の写真集についてはこちら

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2006/07/16 15:00 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors

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