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2025/08/20 14:59 |
[Review] ダイ・ハード4.0
ダイ・ハード4.0ブルース・ウィリスさんにお尋ね致します。アナタ今おいくつ?

ほぉ。52歳ですか。……っていくらなんでも凄すぎですよアナタ! 世のちょい悪オヤジに真似しようとしたところで到底真似出来る領域ではございません。つーか誰も真似したくないでしょう。
ハリウッド発のアクション映画の金字塔を建てる作品として、今でも多くの人に愛されている『ダイ・ハード』シリーズですが、それにしても全然正義の味方っぽくない! その言動も、破壊活動も、そんじょそこらの悪党では成し得ないようなシーンが盛り沢山。『ダイ・ハード4.0』中最も極悪っぽかったのは、主人公であるジョン・マクレーンだと思ったのは、きっと僕だけではないはず

まぁでも、破壊活動が一切無いアクション映画というのも面白くありませんから、ド派手にド派手を重ね、とてもじゃないが人間業ではない動きを繰り出すところにこそ、アクション映画の醍醐味があるんでしょうけれど(笑)。


ジョン・マクレーンといえば、ニューヨーク市警の一刑事なのに、国家機関を揺るがせるほどの壮大なテロリスト計画に巻き込まれてしまう、最もツイていない男として有名ですね。生と死スレスレの攻防の中で、己の知力と体力を駆使して危機を掻い潜り、テロリストを壊滅させていきます。が、どんなに絶大なる知力と体力の持ち主とはいえ、本当に不運なら不死身の男なんてできませんよ! むしろ強運、というか強大な天運の持ち主でもなければ、あんな容赦ない攻撃の中で生き残るなんてできない。
でも、いくら強大な天運とはいえ、『運』という不確定なものに彼は自分の仕事を左右させることはできない。数々の試練を乗り越えられた主軸となる力は、正に彼が今まで培ってきた経験と、それに基づく知力と体力に他ならないでしょう。むしろ、それらの力に強大な天運が引き寄せられたと言うべきでしょうか。

それを裏付けるのが、彼の一挙一投足に見られる『自信』。微塵の揺らぎや恐怖すら見せないくらいの『自信』。その真骨頂が、自身の娘が人質に取られてしまった時から。
大切な人を人質に取られてしまえば、目の前で銃や刃物を突きつけられてしまえば、普通は困惑する。自分が殺されるより、大切な人が殺される方がもっと辛い。どんなに強靭な精神の持ち主でも、絶対に揺らぐ。でも、彼は揺るがなかった。勿論、娘が殺されそうになるところを間にあたりにして、不安にならないはずが無い。でも、彼は絶対に助けるという自信があった。それも、自分が身代わりになるとかそんな生易しい考えではなく。娘も、そして自分も助かる。そんな度胸も、一朝一夕で身につけられるものではありません。これも、彼がこれまでに身につけた経験と、知力体力の賜物なのでしょう。それに、ほんの少しだけ、強大な天運が味方するように。


それにしても。
実際にサイバー・テロが起こったら全米がどうなるか。今の世の中、あらゆるライフラインや情報がデジタル制御されていますから、それが一気にダウンし、且つクラッカーたちの掌中に収められてしまったら、一般市民ではもはや太刀打ちできないでしょう。彼らにとってはほんの一角を牛耳るだけでも、その波状効果は国土を覆いつくすくらいに広まることもありますから。
でも、色んなシステムのダウンやパスワード・クラックの様子が描かれていますが、いくらなんでも、9.11同時多発テロを経験したアメリカが、この程度の脆弱性でシステムを運用しているとは思えません。独自にハッカーとかを雇ったりしていますから、もっと強力なシステムである…はずです(汗)。
それでも、技術は日進月歩で進化し、同時にクラック技術も進歩しているわけですから、今は大丈夫でも今後ダメになる可能性はあるわけです。そんな時こそ、彼のような、少ないリソースからでも知力・体力の限りを振り絞って、危機を乗り越える術が必要なんですね。

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2007/07/01 13:25 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie
[Review] アポカリプト
アポカリプト方々で割りと好評の映画のようですが、正直僕は好きにはなれない映画でした。ここ最近、人が人を殺す映画は多数観ていますが、この作品は、「人が人を殺すことによる残虐性、快楽さ」だけが前面にでていて、画面全体から血生臭さが滲み出ているようで、どうにも「鑑賞する」という気分にはなれませんでした。
『ゾディアック』にも出ている『猟奇島』にあるように、現在最も残虐な動物は人間である、ということを、ストレートに表現しているのでしょうけれども。


まず、前半の中だるみ。森に住む原住民たちの普段の生活ぶりは(さすがに狩をした後の獲物をそのまま喰らうのはちょいと引きましたが…)別にして、村が襲われ、捕虜として捕らえられ、処刑の祭壇に連れて行かれるまでの間が退屈。その間、重要なシーンがいくつかありましたが、むしろその重要なシーンすら『退屈な間』に組み込まれてしまった感が拭い切れず。「結局何のためにそのシーンを挿入したの?」と疑問が湧いてきたり。
その後、捕虜として捕らえられた者を、狩りの対象として森の中を追いかけるシーンにしても、「手に汗を握るほどのシーン満載!」と謳いつつも、僕はそうには思えませんでした。主人公が強運すぎるのか、それとも狩る者たちが間抜けすぎるのか。どちらかというと後者の方が強い認識を覚えましたが。追う者と追われる者との、知恵と地の利を駆使した白熱の攻防、みたいなものを予想していたのですが、開けてビックリ、単に『命懸けの鬼ごっこ』に過ぎないと感じました。
この作品で起用した俳優さんたちは、皆さん映画出演は初めて、と聞き及んでおります。でもそれを差し引いても、後味の悪さは否めませんでした。

そして極めつけはラスト。前半の原住民たちが捕らえられ、祭壇まで連れて行かれる最中に起こる重要なシーンは、「結局は不完全燃焼!?」と言ってしまいたいくらいの中途半端さ。冒頭から色んなところで、いくつかこの物語の行く末を語っているのですが、一体何だったのか。


結局のところ、この映画の観所や、一体何を伝えようとしているのか、人間が持つ残虐性を目の当たりにして、観客は何を学び取るのか、そういったことがほとんど感じられず、生きるために、逃げて、殺して、それで終わり。
エンターテインメントとしても成立しているとは思えず、今思い返しても、思い返したくないことばかりの後味の悪さだけが残る、そんな作品でした。

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2007/06/24 10:43 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie
[埼玉] 丘の上の豪華絢爛

花言葉にもあるように、豪華絢爛に咲き乱れながらも、どこか『威厳』なところをがありますね、百合の花というのは。


百合 - 其の一 百合 - 其の二 百合 - 其の三



西武グッドウィルドームのすぐ近くにあるゆり園には、約50品種、およそ40万株のゆりが植えられているそうです。主に透かし百合の品種とハイブリッド(とりわけジャパニーズ・ハイブリッドやオリエンタル・ハイブリッド)に分けられ、前半は透かし百合を、後半はハイブリッドの品種を楽しむことができる構成だそうです。百合の原種はなんと100種以上存在し、亜熱帯から温帯・亜寒帯に至るまで、地球規模で分布しているとか。
透かし百合やハイブリッドは、その多くが日本やアジア原産のものが多いそうですから、このゆり園では、日本特有の百合の花を多く楽しむことができるんですね。
6月の半ばは、丁度透かし百合が見頃を迎え、ハイブリッドの品種も徐々に咲き始めてきた頃。ですので、園内には、花の香りがほとんどしないところと、微かに漂ってくるところ、強烈なまでに芳醇な香りが充満しているところと様々で、目で見る美しさだけでなく、香りも楽しむことができました。

広く世界規模で分布しているだけに、古代より百合の花に対する人間の畏敬は、様々なところで見られます。
球根が食用や薬用に使われるのは、それは今でも勿論の事。神話や聖書にも登場し、国旗や州旗の象徴として使用されているところも多数あります。薔薇やチューリップといった、数多くの形、数多くの鮮やかな色を咲かせていることからも、多くの人に愛され、そして多くの品種が世に出されているんですね。


それにしても。
百合の花って本当に背が高いですねー。今にも人間の背を超えてしまいそうな勢いで。燦々と太陽の光が降り注いでいますから、まるで森林の樹木のように、その光をよりいっそう浴びようと互いに競い合うように背を伸ばしているようで。
もう少ししたら、今度はハイブリッドの品種が台頭してきます。そうなると、園内の至るところで百合の香りが充満しますね。ハイブリッドの品種は、白が基調みたいですが、その代わり、白とピンクが合わさった鮮やかな花を咲かせるかもしれません。


『埼玉県』の写真集についてはこちら

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2007/06/23 13:56 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors
[東京] 夏バテ気味の紫陽花
おやおや、まだ6月の半ばだというのに、もう夏バテですか?

かんかん照りの豊島園。梅雨の季節の主役である紫陽花も、容赦なく照りつける太陽を前には、もはや形無しのご様子。赤紫、青紫、青、白と、色とりどりの花を咲かせていても、どこかお疲れな感じを漂わせているところを見ると、やっぱり紫陽花というのは、『雨』を想起させる花なんだなぁ、と思いました。やっぱり、雨露に濡れている方が、紫陽花らしいといえばらしい。


紫陽花 - 其の一 紫陽花 - 其の二 紫陽花 - 其の三



紫陽花といえば、土壌のph濃度によって花弁の色が変化することで知られる花。そんな色の変化は勿論ですが、花の形状の特異性でも十分楽しめるのではないかな、と思います。まるで中央のおしべとめしべを囲い守っているかのように、周囲の花だけ咲く品種や、菊のようにこんもりとした形状で、小さな花が群を成して咲く品種など。
豊島園に植えられている品種だけでも、150もの品種があるとは驚きです。バラやチューリップのように、それはそれは色とりどり、形から大きさから数え切れないほど、というわけでもなく、微妙に形が、色が違う、というくらいなんですけど(所詮素人目ですので……)、万葉集の時代から愛されてきたという花、それだけに多様な品種を咲かせる情熱が、現在の数多くの品種を作り上げたのでしょう。

まぁ、それでも。
やっぱり水の眷属を彷彿させる紫陽花は、雨にしっとりと濡れて、密やかに咲いている方がピッタリ合いますねぇ。「いやはや、かんかん照りの下では、暑くて敵わん」という声が、今にも聞こえてきそうな、豊島園のあじさい祭りでした。


 

『東京都』の写真集についてはこちら

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2007/06/17 15:12 | Comments(2) | TrackBack() | Outdoors
[Review] ゾディアック

ゾディアックまず、『ゾディアック』という名前の響きが大好きだということ。この映画に興味を持った第一歩です。凶悪犯罪者、もしくはそれに感化された者が、畏敬を以ってつけたような名前。ただ、既にスイス製のウォッチの名前として存在していたり、黄道十二宮を意味しているというのは不勉強でしたが。

未解決の殺人事件を扱った映画、ということで、当初はジェイムズ・エルロイの原作のフィルム・ノワール『ブラック・ダリア』のような作品を想像しておりました。が、事件の年代が1960年代~1970年代だからか、『ブラック・ダリア』のようなコテコテのフィルム・ノワールではなく、ややポップ・カルチャーを取り入れた感じに仕上がっているように感じました。一方、物語の主流は『ブラック・ダリア』と同じ。謎が謎を呼ぶ殺人事件をきっかけに魅了され、没頭し、ついに周囲が見えなくなってしまうまでに引き込まれる主人公達の行動や思考を描いています。


両作品を比べて、明らかに違うところは、独自の解釈を入れているかいないか。『ブラック・ダリア』は、ジェイムズ・エルロイ独自の解釈を取り入れた犯罪サスペンスでした。決定的な犯人が存在するとはいえ、フィクションの領域を出ない『ブラック・ダリア』に対し、『ゾディアック』は、原作者ロバート・グレイスミスが、事件発生から本を『ゾディアック殺人事件』の一連の流れをまとめた本を出版するまでの、過程を描いた作品になっています。
サスペンス映画ならば、たとえフィクションでも確固たる犯人像が描かれている作品がいいのかどうか、それは分かりません。描き方にもよりますし。
『ブラック・ダリア』は、その複雑すぎる物語の展開からか、主人公達が事件に没頭する過程が微妙に中途半端に思えましたし(唯一すごい執着をしていたのは、アーロン・エッカートが扮するリー・ブランチャード刑事くらい…)、登場人物の本当に細かい動きまで目を見張っていないと、流れが掴みにくい、というところが難点に思えました。
一方の『ゾディアック』は、事件の捜査の過程で複雑な展開がありつつも、概ね一連の展開は理解しやすかったですし、登場人物が如何にして事件に没頭し、そして壊れていくかというのも、はっきりと描かれているように感じました。

結局のところ、形式上は、『ゾディアック殺人事件』という未解決事件を、ロバート・グレイスミスの原作を元に描いただけ、という形になってしまいましたが、映画の作品としては、僕は『ゾディアック』の方が好きです。


ただ、個人的に残念なのは、もうちょっと『暗号文』と『その解読過程』に焦点を当てて欲しかったな、ということ。まぁ元々、デヴィッド・フィンチャー監督が「連続殺人事件の謎を知ろうと、犠牲を払ってでも真実を追い求める男達を執念を撮った」とコメントしているように、主人公達の行動や思考に焦点を当てている映画ですので、彼にとって『暗号』は、映画に奥行きを持たせるツールに過ぎなかったわけですね。けれど、僕個人としては「未解決事件を描いた映画は皆同じ」と思いたくないわけです。
同じ未解決事件を描きながらも、『ゾディアック』という作品そのもののサスペンス性を醸し出すためには、やはり『暗号文』についてもう少し掘り下げて欲しかったところです。

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2007/06/16 21:22 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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