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2024/04/26 03:12 |
[Review] アポカリプト
アポカリプト方々で割りと好評の映画のようですが、正直僕は好きにはなれない映画でした。ここ最近、人が人を殺す映画は多数観ていますが、この作品は、「人が人を殺すことによる残虐性、快楽さ」だけが前面にでていて、画面全体から血生臭さが滲み出ているようで、どうにも「鑑賞する」という気分にはなれませんでした。
『ゾディアック』にも出ている『猟奇島』にあるように、現在最も残虐な動物は人間である、ということを、ストレートに表現しているのでしょうけれども。


まず、前半の中だるみ。森に住む原住民たちの普段の生活ぶりは(さすがに狩をした後の獲物をそのまま喰らうのはちょいと引きましたが…)別にして、村が襲われ、捕虜として捕らえられ、処刑の祭壇に連れて行かれるまでの間が退屈。その間、重要なシーンがいくつかありましたが、むしろその重要なシーンすら『退屈な間』に組み込まれてしまった感が拭い切れず。「結局何のためにそのシーンを挿入したの?」と疑問が湧いてきたり。
その後、捕虜として捕らえられた者を、狩りの対象として森の中を追いかけるシーンにしても、「手に汗を握るほどのシーン満載!」と謳いつつも、僕はそうには思えませんでした。主人公が強運すぎるのか、それとも狩る者たちが間抜けすぎるのか。どちらかというと後者の方が強い認識を覚えましたが。追う者と追われる者との、知恵と地の利を駆使した白熱の攻防、みたいなものを予想していたのですが、開けてビックリ、単に『命懸けの鬼ごっこ』に過ぎないと感じました。
この作品で起用した俳優さんたちは、皆さん映画出演は初めて、と聞き及んでおります。でもそれを差し引いても、後味の悪さは否めませんでした。

そして極めつけはラスト。前半の原住民たちが捕らえられ、祭壇まで連れて行かれる最中に起こる重要なシーンは、「結局は不完全燃焼!?」と言ってしまいたいくらいの中途半端さ。冒頭から色んなところで、いくつかこの物語の行く末を語っているのですが、一体何だったのか。


結局のところ、この映画の観所や、一体何を伝えようとしているのか、人間が持つ残虐性を目の当たりにして、観客は何を学び取るのか、そういったことがほとんど感じられず、生きるために、逃げて、殺して、それで終わり。
エンターテインメントとしても成立しているとは思えず、今思い返しても、思い返したくないことばかりの後味の悪さだけが残る、そんな作品でした。

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2007/06/24 10:43 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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