しかも、ただ単なる悪の権化に正義の鉄槌を下すだけでなく、『家族』を軸に、その背景もしっかりと描かれていて、面白い映画でした。
家族を愛するあまり、抑えきれない自分の力を持て余すあまり、苦悩の日々を続けるヒーロー像というのも、ヒーローが望んだ『普通の姿』なのかもしれません。
笑いあり、でも家族愛を引き立てるドラマありと、シンプルな作りながらもしっかりとメッセージを組み込んだ映画だと思います。
2005年のアカデミー賞長編アニメ賞の栄冠に輝いたのも、頷けます。
欧米の子供たちだけでなく、きっと、どの国の子供たちにも、子供だけでなく老若男女全般的に好かれる作品なのではないのでしょうか。
まぁ、大規模ヒーローもの映画にはつきものの、大規模市街地破壊活動は、アニメ世界でも同じなんでしょうね……(笑)
よくよく見たら、これは『ファンタスティック・フォー』をあやかっていたりする?
超怪力だったり、伸縮自在の身体だったり、透明人間やバリア能力、果ては高速移動と発火能力。
まぁ、『ファンタスティック・フォー』はアメコミ特有の匂いがする、純粋なヒーロー映画ですが。
「『普通』にあこがれる」「『家庭』を持つ」ヒーローだからこそ、その味わいが幾重にも増したんだなと思います。
2006年のアカデミー賞にノミネートされた作品は、実写とアニメとでそのジャンルの区分けがくっきりと分かれました。実写映画に関しては、実話を元にしたりなど、社会的問題にも目を向けたシリアス映画に対し、アニメはファンタジーものがノミネートされました。
たまには、こういうアニメ映画のような、笑いあり、涙あり、ドラマあり、でも誰もが興奮の渦に巻き込めるような、実写映画も観たいものですね。
たまには、こういうアニメ映画のような、笑いあり、涙あり、ドラマあり、でも誰もが興奮の渦に巻き込めるような、実写映画も観たいものですね。
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