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2024/04/26 05:11 |
[Review] 20世紀少年 第一章
20世紀少年 - 第一部 -数にしてみればまだまだ少ないですが、唐沢寿明氏の作品はいくつか鑑賞してまいりました。色々なジャンルの映画作品は勿論ですけれど、ドラマ(基本的にドラマは見ませんのでそれこそ数える程度ですが)やバラエティ、情報番組まで。しかし、今作の主人公・遠藤ケンヂ役を見て、思いを新たにしました。

唐沢寿明氏にうだつの上がらない男は似合わないっ!

これまで演じてきた役の既成概念有る無しに関わらず、容貌から体型から風格から、スマートに洗練されすぎて『うだつの上がらない男』という役はどうも違和感ありまくりなのです。ここ最近で『うだつの上がらない男』がスマートに変わっていくのを、顕著に観る事ができたのは、『ハンコック』のウィル・スミスでしょうか。
しかし、その『うだつの上がらない男』が、過去に自分の仕出かした不始末を自分の手で消し去ろうと決起するわけですから、さらにそれが地球規模の出来事なのだとしたら、その心境の変化の表現するというのは非常に難しいと思います。それはもう、ただの『うだつの上がらない男』には出来ないことですから。

そういう意味で言えば、僕個人としては一番漫画と近いキャラクターに見えたのは、ヨシツネを演じられた香川照之氏です。


細かいところは多少原作とは異なるものの、基本としては原作に忠実に描かれていると思います。作品全体の雰囲気とすれば、『デスノート』+『ザ・マジックアワー』というようなものでしょうか。
改めて原作を読み直してみると、今でこそ「これは無理があるんじゃない?」という描写もあり、そういったところを忠実に表現されているため、やはり同じ感覚を憶えることがあります。が、それはきちんと事実となる情報を得ることができ、その情報の真偽を分別し慎重に取捨選択できるからこそ。盲目になりただ従順するだけの人間が多くなればなるほど、作品のような『無理』に見えることも『現実味』を帯びてくる。『デスノート』でもそうですね。悪人がどんどん消され、「悪いことをすれば消される」という現実味が帯び、さらにそれを先導する存在が現れると、どうしても人間は「自分は助かりたい」というためだけに、考えることを止め、盲従してしまう。今のような、全てが偽物の情報ではないけれど、一部の微妙に曲解された情報が、やがて大きな歪みを生んでしまうのと同じ。
漫画にも出てきますが、最後の方のケンヂの台詞は、正にその警鐘とも言える事ではないのでしょうか。「そんなお面をかぶっているから、現実が見えない」と。

いくつか不満はありましたけれどね。まぁ『デスノート』でもそうでしたが、映画作品として割り切って鑑賞しています。三部作とはいえ、2000年12月31日の血の大みそかに至るまでも結構物語は壮大です。それを2時間30分に収めるというのですから、並大抵には行きません。
しかし、僕としては、この作品ではオッチョが一番好きなので、オッチョ(ショーグン)のエピソードがかなーり削減されていることに不満を憶えてならないのです!
あとは、ピエール一文字の殺害シーンとか。ギャグ的な要素は皆無ではないにしろ、もうちょっとサスペンスフルな死に様でもいいと思うのですが。>竹中直人サン


第二章は、血の大みそかが勃発してから14年後の世界。浦沢直樹氏の作品としては珍しい、主人公の交代。ケンヂの姪で、17歳に成長したカンナが登場します。ほぼ『ともだち』によって牛耳られた東京が、世界が、どうなってしまったのか、それを観るのが楽しみです。

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2008/08/30 15:57 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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