忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2017/10/20 06:34 |
[Review] 相棒 -劇場版-
相棒 -劇場版-言わずと知れた人気ドラマ『相棒』の映画化作品。
刑事ドラマというと、法規を逸した行動力を発揮する熱血刑事ものだったり、力は衰えても熟達した知恵と推理力を揮わせたり、更には「本当に刑事?」というようなキャラクターが活躍したり。『24』でも同じようなものですが、洋の東西を問わず刑事ドラマというのは、そういったいそうでいないキャラクターによる活劇が人気を博しているのですね。
刑事ドラマの映画作品といえば、日本でも数多く公開されています。中でも人気の作品といえば、『踊る大捜査線』とか『あぶない刑事』でしょうか。刑事ではないですけれど、検事ものでいえば『HERO』とか。映画が公開されるや否や、僕の周囲でもその話題に持ちっきり。特に『踊る大捜査線』では、登場人物からスピンアウトした作品までありますし。しかしそれですらあまり琴線に触れなかった僕。「微妙に非国民」とか言われたり…… orz

それなのに『相棒 -劇場版-』は観てしまいました。ドラマも見ます。仕事の関係もあって毎回ではないですけれど。
何と言ってもまず、バランスのよさでしょうか。単に熱血一筋の刑事が諸所奔走するだけではない。単に頭脳明晰の刑事が沈着に事件を解明するだけでもない。それだけのキャラクターでしたら、既に数多くのドラマで既出ですので、これほどまでの人気は博さなかったでしょう。全く正反対と言っても過言ではない2人の刑事が出演して、しかも手を取り合って互いに協力しようというわけでもなく、お互いがお互いの個性と持ち味のままに行動するのに、妙に息が合う。そんなところがこの作品の魅力なのかもしれません。
まぁ、勿論個性を通り越した性格というのも一つの持ち味なのかもしれませんけれど。ネジがどこか飛んじゃってるような亀山刑事と、ネジが余計に締まりすぎてるような杉下刑事。ただでさえ扱いづらいのに、それでも妙に息があるコンビネーション。期待を裏切らない展開でありつつも、時には大きく期待を裏切る展開。人気の理由は、ここにもあるのかもしれません。


そして映画に関しても、頭脳戦と体力戦を交互に演出した、緩急のリズムがある面白い作品であると思います。これもまた、『相棒』の作品としての魅力の一つでしょうか。緊張感たっぷりのアクションシーンが絶えず続くわけでもなく、ずっとデスクやパソコンに睨めっこで机上で推理を展開するわけでもなく。
また、設定としては大げさながらも、単に刑事ドラマの枠には留まらない、多彩で且つ難問だけれども理解しやすい仕掛けが多く散りばめられており、鑑賞しているこちら側も、思わず推理しながら観てしまいました。「推理する時間と余裕が与えられる」というのもいいですね。大抵の刑事ドラマは、推理する余裕も与えず単に展開ばかりが進みがちですが。まぁ小説や漫画と違って、後戻りできませんから。
難を申し上げれば、ほんの数人が仕掛ける犯行としては、いささかスケールが大きいのでは、ということ。用意周到な上に、一つ一つの仕掛けが割と大きいので、最初は単独犯ではなく数人の犯行グループだと思ってしまいました。次に、もうちょっと警察らしく先読みして欲しかったということ。まぁ作品の展開上それは難しいかもしれません(汗)。あまりに先読みしすぎれば、それだけで興醒めしてしまうこともありますし。


2人の特殊な人物の活躍と同じように、この作品に注目すべきなのは、政財界の魑魅魍魎の多さ。これは、何も作品の中だけでなく、現実の世界でも同じことです。言うまでも無いことですが。そしてその魑魅魍魎は、僕を含めた人間全員の中にも潜んでいる、ということ。
特に日本人はそうでしょう。身近に戦争がないからこそ。テレビ等で報道される戦争を他人事のように見ているからこそ。誰かを助けたいという淀みの無い純粋な心ですら、魑魅魍魎の前では無惨にも穢されていく。
コナン君を非難しているわけではないんですけれど、僕は『真実』は一つとは限らないと思います。勿論『事実』は一つですけれど。その事実を元に、人が考え、その事実をどう捉えるか、というのが、『真実』ではないかと思います。
例えば、純粋に刃物の扱いを取り違えて人を刺し殺してしまった。『殺人を犯した』のは紛れも無く事実。でも、殺意は全く無かったのは真実。そして、たとえ殺意が無くても遺族にしてみれば大切な人を被害者を殺されてしまったのもまた真実。

大切なのは、誰かがそう言ったから私もそう言う、のではなく、『自分自身』としてどう言うのか、どう考え、どう行動に出るのか、ということ。『自分自身』として最善を尽くすこと。2人の刑事の行動は、観る者にそう問いかけているように思えました。

拍手

PR

2008/05/03 23:15 | Comments(0) | TrackBack(11) | Review - Movie

トラックバック

トラックバックURL:
  掲載が遅くなったが、日曜日の夜は、テレビ朝日系の日曜洋画劇場で「相棒 劇場版」を観ていた。テレ朝の開局50周年特別企画とのことである。テレビ版は、家族が観ているのを横目で見ていた位だが、話題になっていたので、これはしっかりテレビの前に座って観た。○...
時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)| 2009/04/04 12:57
2008年:日本 監督:和泉聖治 出演:水谷豊、寺脇康文、鈴木砂羽、高樹沙耶、岸部一徳、川原和久、六角精児、山西惇、西村雅彦、津川雅彦、柏原崇、松下由樹、原田龍二、木村佳乃、本仮屋ユイカ 謎の連続殺人事件が発生。その現場には、不可解な記号が残されていた。....
mama| 2008/12/28 10:40
最近はどうも、犯人を逮捕するためのプロセス云々よりも 警察の内部事情のややこしさとか、 政治家ってこんなんで、マスコミってこんなんでという 裏を暴くような内容の作品多くないっすか? ごたぶんにもれず、この映画も どっちかいうとまるでマスコミ批判、政治批判とも..
ペパーミントの魔術師| 2008/10/31 00:47
仕事で一緒になった若い女性に オススメのドラマを聞いたら 「相棒シリーズ」と答えが返ってきました。 地味なイメージで相棒を見たことなかったのですが、 丁度映画公開の前で、再放送をやっていたので見たら 意外な人が犯人だったり、 この人が犯人と思っていても 予想の
映画、言いたい放題!| 2008/09/16 00:01
相棒 というドラマをやっていたのは知ってたが 全く見た事が無く杉下右京(水谷豊)と 亀山薫(寺脇康文)が 相棒 ってことくらいしか知らんかったけど予告編を見て 面白そうやったんで 観に行った。ドラマ、見てへんでも 全く問題なしっ かなりオモシロかったよ。オ...
HAPPYMANIA| 2008/09/01 04:00
『相棒』観て来ました。 結構、人気あるらしいですが、自分は、ほとんど見たことがありません。 あらすじは ある雨の日、TVの鉄塔に首吊り死体が、吊るされるという殺人事件が発生する。被害者は、元某TV局のキャスターであった。 そんな時、二世議員の片山雛子衆議院議員の事務所に、手紙爆弾が送られ、事務職員が怪我をするという事件が発生する。脅迫状も送られてきていたのだという。 そんな中、片山議員は、外交として海外へ行くこととなっており、空港までの護衛(身代わり)として、特命課の杉下右京と亀山薫の二人に、白...
Matthewの映画日記?| 2008/06/12 23:04
□作品オフィシャルサイト 「相棒 劇場版 絶体絶命!42.195km 東京ビッグシティマラソン」□監督 和泉聖治 □キャスト 水谷豊、寺脇康文、鈴木砂羽、高樹沙耶、岸部一徳、木村佳乃、西村雅彦、原田龍二、松下由樹、津川雅彦、本仮屋ユイカ、柏原崇、平幹二朗、西田敏行■鑑賞日 5月31日(土)■劇場 チネチッタ■cyazの満足度 ★★★☆(5★満点、☆は0.5)<感想>  動から静へ 杉下右京演じる水谷豊も結構経年変化して、渋い役回りと懐の深い役回りができるようになった。 そしてそもそも相棒役の寺脇康文演じる...
京の昼寝〜♪| 2008/06/09 12:36
GW中の映画9本観まくり、4/30は、109シネマズ富谷で「あの空をおぼえてる」、
欧風| 2008/05/23 00:12
相棒は先週の13日(火)の午前9時から観客15人ほどで鑑賞したのだけど 結論はCMを見て予想通りの犯人だし少し不満だが内容には満足だよ 内容としては5年前の人質事件の復讐を右京らが止める展開だったけども 映画には実際あったイラク人質&東京マラソン&SNSを取り
別館ヒガシ日記| 2008/05/19 20:24
ゴールデン・ウィーク中なので、連日オールナイト営業中の「TOHOシネマズ」で鑑賞。
ひらりん的映画ブログ| 2008/05/16 02:19
人気ブログランキングの順位は? 特命係最大の事件勃発 人質は3万人のランナーと大観衆 何が真相なのか? 誰が犯人なのか? 必ず、追いつめてみせます。
ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!| 2008/05/13 22:48

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<[Review] NEXT | HOME | [Review] 王妃の紋章>>
忍者ブログ[PR]