忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2017/07/21 17:44 |
[Review] 大いなる陰謀
大いなる陰謀邦題『大いなる陰謀』のイメージから随分とかけ離れた作品。政治家が発案した、軍事上大きな意味を持つ作戦は、別に裏で何らかの陰謀や駆け引きがあったわけではなく、『強いアメリカ』を再び世界に植えつけるための作戦に過ぎない。
どんな手を使ってでも、何よりもまずは勝利を」。そのために何十人何百人の屍が積み上がろうとも、争いを無くし平和な世界を作ろうとする若者の崇高なる意思を踏み躙っても、掴み取らなければならない『勝利』。

第二次世界大戦でさえ、5年で終結した。今のイラク戦争は、6年経った今でも、解決の糸口は見えていない

そう言わしめてしまえるのは、単にアメリカが弱いからではない。いくつもの間違いを犯してきたからだ。そして、対抗勢力もこれまでにない知恵と戦力を持ち始めている。誰も制御できない闇の取引が横行している所為で。しかしそれも、自由と権利を主張するが故。人を傷付けて、人を殺して勝ち得る自由と権利など、それこそ既に歪んでいるけれども。

もはや完全な正義、完全な悪は、この世に存在しないのかもしれない。正義と悪が混在し、カオスと化した世界。そんな中で、戦う意義はあるのか。戦う意味はあるのか。それでも、決断し、行動に出なければ、何も変わらない。何も変えることが出来ない。
この作品は、進んで『何か』を提供しようとするものではないと思う。ハッピーエンドも存在しない。強いて言えばバッドエンドだろうか。しかし、そう捉えろと促しているわけでもない。『決断』と『行動』の選択肢の岐路に立つ最中で、人は何を見、何をしようとし、何を考えているのか。政治家、ジャーナリスト、大学教授、学生。それぞれ立場は違う。考え方も違う。もしかしたら交わりさえ一生無いかもしれない。それでも、自らが自らとして生きるためのに、何かを『決断』し『行動』に移すということは、全員が同じように与えられた試練であり、そしてチャンスでもある。


作品の解釈はひとそれぞれだが、僕は一種の三竦みの構図であると感じた。
今の腐敗した政体を嘲笑う学生。しかし裕福な環境に入り浸り、努力の末勝ち得た他の学生の方が、将来性があると言わしめられる。
努力と苦労を積み重ねてきたからこそ、裕福な学生には無い輝きを持つ学生。しかし、志願した兵役でさえ、その志は上からの指令で脆くも崩れ去る。
全ての上に立ち、あらゆる権限を誇り指揮できる政治家。しかし今の腐敗した世の中、どんなに潔癖な政策でも、一般人の嘲笑の対象となる。

どんな立場でも、絶対は無い。誰かの、何かの上に立つ役目になれたとしても、必ず押さえつける存在がある。世の中の人間関係とは、得てしてそんな堂々巡りなのかもしれない。


第26代アメリカ大統領、セオドア・ルーズベルトの言葉。

「正義と平和のいずれを選ぶかと問われたら、私は迷わず正義を選ぶ」

貴方は、どちらを選ぶのか。

拍手

PR

2008/04/27 00:53 | Comments(0) | TrackBack(13) | Review - Movie

トラックバック

トラックバックURL:
トム・クルーズ 、 メリル・ストリープ 、 ロバート・レッドフォード この顔ぶれでタイトルに「陰謀」とつけば なんか気になりますよね。 DVDで鑑賞。 ベテラン・ジャーナリストのジャニーン・ロスは、 未来の大統領候補と目されるジャスパー・アーヴィング上院議員に指名
映画、言いたい放題!| 2009/01/21 08:32
「大いなる陰謀」を観てきました〜♪ 大統領を目指す野心家の上院議員アーヴィング(トム・クルーズ)の事務所に、ジャーナリストのジャニーン・ロス(メリル・ストリープ)が訪れる。アーヴィングは、ジャニーンにアフガニスタンで展開される、新しい軍事作戦の内容を話し始める・・・同時期、大学教授マレー(ロバート・レッドフォード)は、教え子のトッド(アンドリュー・ガーフィールド)に今従軍している二人の元教え子について語り始める・・・ 人気Blogランキング      ↑ 押せば、目的が見つけられるかも...
観たよ〜ん〜| 2008/05/24 08:26
上映中の「大いなる陰謀」(←関連サイトです)は、ロバート・レッドフォードが監督、出演、アメリカのアフガニスタンでの対テロ対策、その裏側のドラマで、先日の「きみのためなら千回でも」に続くアフガン題材、またメリル・ストリープも出演、とのこと等で気になっていた作品で、今日見てきました。 レッドフォードは、私は最近ではプロデュースの「モーターサイクル・ダイアリーズ」は見ましたが、俳優としては「モンタナの風に抱かれて」以来約10年ぶりの姿、今回大学教授役、メリル・ストリープは「今宵、フィッツジェラルド劇場で」以来...
映画:AOLブログトーク| 2008/05/14 16:55
私と年がそれほど変わらないのに、いつかどこかでトム・クルーズに会って、結婚することになるかもしれないから・・・と言って、英語の勉強を欠かさない友達のお付き合いで、恒例のトム・クルーズ映画を観に行った。
ノルウェー暮らし・イン・ジャパン| 2008/05/10 23:14
「大いなる陰謀」★★★ トム・クルーズ、メリル・ストリープ主演 ロバート・レッドフォード監督、2007年、92分 膠着状態が続く中東情勢、 アメリカ軍の死亡者は増え続けている、 ひとりの政治家が新しい作戦を ジャーナリストの独占取材中におおまかに 披露...
soramove| 2008/05/05 20:19
「大いなる陰謀」観ました。本当のタイトルは「LIONS FOR LAMBS」。 観るまでは「ロバート・レッドフォード、老いぼれて世間が見えずに撮った...
クマの巣| 2008/05/05 19:08
 ゴールデンウィーク後半。と言っても前半なんて休日が1日あるだけの普通の日でしたけれど。皆さんはいかがお過ごしですか?私はとりあえず映画です。と言うわけで大いなる陰謀です。
よしなしごと| 2008/05/03 18:27
人気ブログランキングの順位は? 陰謀をたくらむ1人の政治家 立ち上がる2人の青年 彼らの代償はあまりにも大きかった 人は何のために戦うのか 人は何のために死ぬのか
ダディャーナザン!ナズェミデルンディス!!| 2008/04/30 22:50
アメリカが今ほどに世界中から嫌われている状態というのはなかったでしょう。 けれど
はらやんの映画徒然草| 2008/04/29 21:01
 これは言いたいことが絞りきれていない映画です。構成が難しかったです。(4月18
eclipse的な独り言 | 2008/04/29 07:51
豪華キャストだけど・・・どうかなぁ〜【story】未来の大統領とも目される上院議員のアーヴィング(トム・クルーズ)は、テレビジャーナリストのロス(メリル・ストリープ)に最新の戦略についての情報をリークする。そのころ、大学教授マレー(ロバート・レッドフォード)の教え子(デレク・ルーク、マイケル・ペーニャ)は、兵士としてアフガニスタンの雪山でその戦略のひとつに携わっていた―     監督 : ロバート・レッドフォード【comment】映画を観た―という気にはなれませんでした。何だか小難しい禅問答を投げかけられ...
★YUKAの気ままな有閑日記★| 2008/04/28 12:57
映画「大いなる陰謀」についてのレビューをトラックバックで募集しています。 *原題:LIONS FOR LAMBS *出演:ロバート・レッドフォード、メリル・ストリープ、トム・クルーズ、マイケル・ペーニャ、デレク・ルーク、他 *監督:ロバート・レッドフォード 感想・評価・批評 等..
映画レビュー トラックバックセンター| 2008/04/28 07:53
 『何のために立ち上がり、何のために戦い、 何のために生き、何のために死ぬのか──?』  コチラの「大いなる陰謀」は、4/18公開となったロバート・レッドフォード監督による感動と衝撃のヒューマン・ドラマ超大作?なのですが、早速観て来ちゃいましたぁ〜♪  主....
☆彡映画鑑賞日記☆彡| 2008/04/28 00:49

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<[Review] 王妃の紋章 | HOME | [東京] 文豪も愛した華やぐ社>>
忍者ブログ[PR]