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2024/04/20 01:04 |
[Review] レッドクリフ Part I
レッドクリフ Part I赤壁の戦い(中国語:赤壁之戰)

中国の後漢時代(三国時代)の208年、長江の赤壁(現在の湖北省)において曹操軍と孫権・劉備連合軍の間の戦い。
孤立した劉備は長江づたいに南下し、曹操軍の侵攻の難を逃れ、荊州の動向を探りに来た魯粛と面会し、一万人余りの軍勢を率いる劉表の長男の劉琦と合流しつつ夏口へ到達。曹操は劉表が作りあげた荊州水軍を手に入れ、そのまま南下して兵を長江沿いに布陣。
孫権は大軍の曹操軍に恐れたものの、都督周瑜が説得。魯粛は劉備に孫権と同盟を結んで曹操と対抗するように説き、劉備は諸葛亮を使者として派遣して孫権と同盟を結び、孫権は周瑜・程普ら数万の水軍を劉備の救援に派遣。一方の曹操軍も長江を下る。両軍は赤壁で一戦を交え、周瑜らは疫病に悩まされていた曹操軍を撃破し、曹操は後退し烏林に陣を張り、周瑜らは長江を挟んで対峙する。



『三国志』とは、言わずと知れた中国の後漢末期から三国時代にかけて群雄割拠していた時代(180年頃-280年頃)の興亡史。魏を収める曹操、呉を収める孫権、蜀を収める劉備の争いは、元となる中国だけでなく、日本を始め世界中に人気を博しています。しかし、『三国志』には『正史』と『演義』があり、『正史』は正しく史実を語っているものの、語られている事柄は少なく、その内容は戦いや智謀や駆け引きを楽しむ上では物足りないのだとか。後に作られた『三国志演義』は、明代に書かれた中国の通俗歴史小説で、少なからず説話本や雑劇から取り込まれた部分、あるいは作者自身による創作が含まれており、登場する地名・官職名・武器防具などは三国時代の時代考証からみて不正確なものも多いのだそうです。
そして、今作『レッドクリフ』も、『三国志演義』を元に作られた作品。ですので、『正史』とは異なる創作が盛り込まれています。

また、三国志には曹操・孫権・劉備を始めとする様々な軍師や英傑が揃いに揃っています。今作も正にそうですが、今作の主人公は、トニー・レオン氏が演じる『周瑜』と、金城武氏が演じる『諸葛亮』。孤立する劉備軍に孫権軍を抱え合わせ、強力な水軍を手に入れ、よもや総勢80万の大軍を率いる曹操軍と対峙する。10倍以上の軍勢比を前にすれば、もはや成す術も無いと思うはず。しかし、これまで培い守り抜いてきた国を、暴君に蹂躙されてしまうのがもはや目の前という時に手をこまねいているわけにもいかない。周瑜と諸葛亮の英知と英断が、赤壁の戦いで試されようとしています。


様々な英傑や軍師がひっきりなしに登場し、複雑に絡み合う三国志。ハマる人はハマるけれど、ハマらない人は登場人物の多さで誰が誰だか分からなくなることもあるそうです。同じ中国の演義である『封神演義』もそういえばそうですね。ですが、『レッドクリフ Part I』は、登場する英傑こそ多いけれど、その中心を担う人物はかなり絞られた形で表現されています。そういう意味では、三国志をあまりよく知らない人が初めて鑑賞しても面白い作品ではないかと思います。
武侠映画と思われがちですが、僕としてはあまりそうには思いませんでした。全く登場しないというわけではないのですが、どちらかというとそのアクションはかなり豪快で泥臭い。戦いに繊細さやかっこよさなどは程遠く、血と泥と腐臭にまみれた、普通の人から見れば悪夢のような戦場。さすがに、『HERO』のような華麗で静寂に満ちた戦い、というわけにはいきませんね。まぁ、『HERO』はそれを中心においた武侠映画なので、今作とは主軸が異なるのですけれど。

「大軍で押し寄せる」という大スペクタクル的要素の描写は、今のところは曹操軍のみです。勿論、10倍以上の軍勢比を如何に表現するか、という意味なのでしょうけれど。これから先の、孫権軍と劉備軍の連合軍との戦いの規模の大きさやスペクタクルは、『レッドクリフ Part II』に乞うご期待、というところでしょうか。

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2008/11/01 23:20 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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