世界中を席巻したファンタジー作品、ハリー・ポッターシリーズの最終章。そして、シリーズ初のPart1と2という、前後半に分けた作品。『最終章』として位置づけられた作品であるからこそ、力の入れ具合もこれまでの作品に比べてまた格別、ということでしょうか。
それもそのはず。
宿敵であるヴォルデモート卿が復活し、自分に傅く死喰い人達を呼び寄せ、来る宿命を自分のものにしようとする算段が整った。後は、それを実行するだけ。一方のハリー達は、これから襲いかかる敵の襲撃に備え、様々な準備や宿敵の計画を挫く行動に出ながらも、次々と大切な人を亡くし、ギリギリの中で生命を繋いでいく、という状態。
僅かな望みすらも消え入りそうな日々。一瞬のスキや判断ミスをしただけで、ズタズタに引き裂かれる。そんな、投げ出したくなるような生活に、怯えることすら許されない。
これを、若干17歳で?
彼にとって『選ばれし者』という称号は、もはや邪魔でしかならない。彼は、仲間と、愛する人たちと一緒に、ワイワイしながら楽しく過ごすのが夢だったはず。しかし今は、仲間内ですら、疑心暗鬼の空気に包まれている。まるで、それすらもヴォルデモート卿の手の内であるかのごとく。
ハリー・ポッターシリーズの中で、最も『観るのがきつかった』作品です。これまで、ハリー・ポッターシリーズを観賞して、彼の成長や彼が辿った宿命を知っている、見守ってきた方なら尚更のこと。『集中を強いられる』ような作風になっているのは勿論、圧倒的に手数も少なく、逆転劇の見込みも無いに等しい状況下。『主人公』の感情で観賞すると、まるで針の筵の上に座っているかのような気分。
ところどころで、エンターテインメント作品ならではの笑いを誘う場面もありますが、それを凌駕するくらいの、迫りくる恐怖、不安、焦燥感、疲れ。
守ってくれる人が悉く死んでいき、身を守るのも精一杯であるのにそれでも身一つで歯を食いしばらなければならない状況下は、通常だったら発狂するかもしれません。それでも、もう後戻りが出来ない旅路を、17歳の少年少女が強いられるのです。
対するヴォルデモート卿は、あれだけの数の死喰い人を侍らせているにも関わらず、誰一人として信用していません。『恐怖』によって部下を圧するように統括し、部下である死喰い人たちは、怯えと心酔で彼の下に身を寄せる。そういった組織は、精神的な張り詰めを緩める懐柔策があれば、あっという間になし崩しになるものですが、それはヴォルデモート卿も知っているのか、地獄を味わう以上の報復を彼らの目の前にちらつかせる。もはや、刃向かう気力が起きることもなくするように。
しかし、そんな圧倒的優位であるにも関わらず、ヴォルデモート卿が狙っているのは、自身の不死身を更に強固なものにするためのもの。『死の秘宝』。『死』を克服するための3つの品。
このことから、彼自身、自分に対して絶大な自信がある反面、慎重性も兼ね備える。彼が求めているのは、完璧な勝利と永遠の生命。それを得るためならば何を犠牲にしても厭わない。
自らの一生分を賭けるくらいの覚悟。身を切るくらいの凄惨な死と別れ。
既に小説版はその結末を発表しているものの、どうか彼らに、少しでも幸多き人生が歩めるよう、願って止みません。
魔法界の全てを賭けた戦いは、Part2に引き継がれます。
それもそのはず。
宿敵であるヴォルデモート卿が復活し、自分に傅く死喰い人達を呼び寄せ、来る宿命を自分のものにしようとする算段が整った。後は、それを実行するだけ。一方のハリー達は、これから襲いかかる敵の襲撃に備え、様々な準備や宿敵の計画を挫く行動に出ながらも、次々と大切な人を亡くし、ギリギリの中で生命を繋いでいく、という状態。
僅かな望みすらも消え入りそうな日々。一瞬のスキや判断ミスをしただけで、ズタズタに引き裂かれる。そんな、投げ出したくなるような生活に、怯えることすら許されない。
これを、若干17歳で?
彼にとって『選ばれし者』という称号は、もはや邪魔でしかならない。彼は、仲間と、愛する人たちと一緒に、ワイワイしながら楽しく過ごすのが夢だったはず。しかし今は、仲間内ですら、疑心暗鬼の空気に包まれている。まるで、それすらもヴォルデモート卿の手の内であるかのごとく。
ハリー・ポッターシリーズの中で、最も『観るのがきつかった』作品です。これまで、ハリー・ポッターシリーズを観賞して、彼の成長や彼が辿った宿命を知っている、見守ってきた方なら尚更のこと。『集中を強いられる』ような作風になっているのは勿論、圧倒的に手数も少なく、逆転劇の見込みも無いに等しい状況下。『主人公』の感情で観賞すると、まるで針の筵の上に座っているかのような気分。
ところどころで、エンターテインメント作品ならではの笑いを誘う場面もありますが、それを凌駕するくらいの、迫りくる恐怖、不安、焦燥感、疲れ。
守ってくれる人が悉く死んでいき、身を守るのも精一杯であるのにそれでも身一つで歯を食いしばらなければならない状況下は、通常だったら発狂するかもしれません。それでも、もう後戻りが出来ない旅路を、17歳の少年少女が強いられるのです。
対するヴォルデモート卿は、あれだけの数の死喰い人を侍らせているにも関わらず、誰一人として信用していません。『恐怖』によって部下を圧するように統括し、部下である死喰い人たちは、怯えと心酔で彼の下に身を寄せる。そういった組織は、精神的な張り詰めを緩める懐柔策があれば、あっという間になし崩しになるものですが、それはヴォルデモート卿も知っているのか、地獄を味わう以上の報復を彼らの目の前にちらつかせる。もはや、刃向かう気力が起きることもなくするように。
しかし、そんな圧倒的優位であるにも関わらず、ヴォルデモート卿が狙っているのは、自身の不死身を更に強固なものにするためのもの。『死の秘宝』。『死』を克服するための3つの品。
このことから、彼自身、自分に対して絶大な自信がある反面、慎重性も兼ね備える。彼が求めているのは、完璧な勝利と永遠の生命。それを得るためならば何を犠牲にしても厭わない。
自らの一生分を賭けるくらいの覚悟。身を切るくらいの凄惨な死と別れ。
既に小説版はその結末を発表しているものの、どうか彼らに、少しでも幸多き人生が歩めるよう、願って止みません。
魔法界の全てを賭けた戦いは、Part2に引き継がれます。
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