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2017/04/25 15:44 |
[Review] ナイロビの蜂
ナイロビの蜂『感動』で泣いた作品は今までに数あるけれど、『痛み』や『苦しみ』で泣いた映画は、これが初めてかと。同時に、これ程までに素晴らしい映画に出会えたことに、制作された方々、俳優、原作者ジョン・ル・カレ氏に、心から感謝申し上げます。


「長いものには巻かれろ」という諺の如く、現在の社会は利益創出の為に、ある時は大きな勢力や権力に従い、ある時は苦しんでいる人の目の前で見て見ぬ振りをする。
シリアナ』で観た様な、『腐敗』と『陰謀』が先導している世界の中で、誰よりも何よりも、人間を愛し、須らく人間が人間として生きるために労力を惜しまない、本当の意味で『強い』妻。同時に、強く夫を愛し、自分の正義に夫も巻き込むことを嫌い、殆ど自分一人の力で世界の問題に立ち向かう妻。
その妻が陰謀によって殺され、「自分に対して」と「人間に対して」の愛の深さを知ったとき、夫は、本当のことを理解する。妻が何を求めていたのか。妻が何を大切にしていたのか。

これは小説ではありますが、まるで本当に、世界の裏側で今も尚『腐敗』と『陰謀』が起こっているような、いや、起こり続けているような、そんな錯覚を覚えます。だからこそ、心にズシリと重く、苦しい気持ちになるのです。
この映画は主にサスペンスを描いているので、世界の『陰謀』や『腐敗』の色が強く出ているからこそ、「夫婦の愛の描写は?」と、首を傾げたくなるのですが、逆にサスペンス色が強いからこそ、要所要所に隠されていた妻の軌跡が垣間見え、雪のようにしんしんと心の中に降り積もっていく。それが大きくなり、聖母のような妻の壮大なる愛が一つに巡りかえる。


   
「君の秘密がわかったよ。君のことが理解できた。
    家に帰るよ、君のもとへ」



妻が追い求めた真実と、妻がくれた壮大な愛を理解したとき、夫にとって、本当の意味での安息を見つけることが出来る。ようやく、本当に『夫婦』として、一つに結ばれる事が出来る。
あまりにも苦しく、切なく、辛く、でも強く引き込まれ、心打たれる映画です。

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2006/05/13 23:25 | Comments(0) | TrackBack(2) | Review - Movie

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ナイロビの蜂レイフ・ファインズ (2006/11/10)日活この商品の詳細を見る [監督] フェルナンド・メイレレス [出演] レイフ・ファインズ,レイチェル・ワイズ,ダニー・ヒューストン,ユベール・クンデ,ビル・ナイ,ピート・ポ
Myシネマ情報局| 2006/09/15 17:12
7点 (10点満点。5点で普通。6点以上なら満足って感じです。) いわゆる一つの「良い映画」って感じでしたぁ。 もの凄くインパクトがあるってわけじゃないんですけどね。 丁寧に作られてるので観ていて惹き込まれるし、真実と結末にジィ~ンと来ました。 昔の良作と共通するよーな雰囲気って言うんですかねぇ。 派手な事やらなくても良い映画は作れるっていう、見本みたいな作品でした。 がまぁ、ワタクシ的にはも~~っと感動させて欲しかったですね。 サスペンスと恋愛と人間ドラマをバランス良く描いたのは流石ですけど、逆に ...
ぶっちゃけ…独り言?| 2006/09/14 01:06

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