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2024/04/20 12:46 |
[Review] めぐみ-引き裂かれた家族の30年

めぐみ-引き裂かれた家族の30年ある日突然、娘がいなくなった。煙のように、消えてなくなった。
辺りを探した。探し続けた。考え得る限りの場所を。使い得る限りの時間を使って。
寝ても醒めても、頭に浮かぶことは娘のことばかり。辛い目にあっていないだろうか。苦しい思いをしていないだろうか。どこかで寒さに縮こまっていないだろうか。

けれど現実は、あまりにも辛く、あまりにも酷い。

娘は北朝鮮に拉致されていた。理不尽で身勝手な理由によって。そして娘の身柄は、政治と外交の交渉事に利用さえている。特別な力を持たない、ごく普通の女性なのに。
何度も頭を過ぎり、何度も浴びせられる『死亡』。だが提示されたものは、あまりにも人として信じがたく、許すことの出来ないものばかりだった。

幸せだった。つい昨日まで。ごく普通の、ごく有り触れた生活でも、本当に幸せな日々だった。
なのに、どうして? どうして     



目の前に現れる映像は、直視することができないくらい、あまりにも辛いものでした。
でも、自分達の大切な息子・娘との、兄弟姉妹との幸せな生活を奪われた人たちの苦しみや辛さは、この映画を鑑賞した僕など遠く及ばないくらい、それこそ言葉に出来ないものであるに違いありません。

また、この映画はドキュメンタリー映画です。変に解釈や物語性を含めたものではありません。横田夫妻をはじめとする拉致被害者家族会の方々が、大切な我が子を奪われて、立ち上がり、雑草のように踏みにじられながらそれでも踏ん張ってきた、そして今も尚踏ん張っている姿を『ありのままに』描いています。
だから、この映画に特定の結論はありません。ただただ、彼らの奮闘振りを、伝えたいこと・知ってほしいことを描いているだけです。それも、『拉致問題解決』を政治的な意味合いで、仰々しく声高に主張しているのではありません。彼らの望みはただ一つ。「息子を、娘を返してほしい」。それだけです。

そんな中で、僕達が出来ること。きっと、何も出来ないかもしれません。
それでも、彼らが歩んできた道筋を、ほんの僅かでも『知る』ことに、意味があるんだと思います。『知る』ことによって、『関心』が高まる。やがてそれは、世の中を動かす
大きな力になる。
きっと、元のような生活には戻れなくても、その力が、彼らを再び普通の幸せな毎日が送れるよう、願って止みません。

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2006/11/29 22:51 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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