きっかけは、昨年の秋。会社の同僚の一言。
「ああ、来年こそは富士山登頂してぇなぁ…」
その同僚は、過去に富士山に登ったものの、八合目あたりで体調不良を訴え、結局断念。何とかしてリベンジを図りたいという願いがあったそうな。
そして僕は、過去のテレビ番組で挙げられた富士登山の特集に惹かれ、富士山に登頂したい、という旨を彼に伝えた結果、利害が一致し、一緒に登頂を目指すことに相成りました。
しかし、如何にシーズン中とはいえ、ただでさえ富士登山は過酷なもの。しかも初めての富士登山。さらには御来光目当てで夜中(21:30)に河口湖五合目に到着する、というスケジュール。昼型の僕は昼間は一切の眠気に襲われないため、ほぼ不眠のまま登山を敢行することに。おまけに、その同僚ときたら、
「金剛棒(山小屋とかで売られている、登山をサポートするための長い棒)やストック使うのって、かっこ悪くね?」
という、よく分からないポリシーだか美学を披露し、さらには半ば僕に押し付けるような形をとったため、初の富士登山は何かと(不本意な)縛りがある状態で行くことになったのでございます。
おりしも富士登山はシーズン中。特に初心者から熟練者まで愛用されている河口湖五合目からの登山道は、度重なる渋滞で前に進める速度も遅くなり、「本当に御来光に間に合うのか?」と一抹の不安がよぎりました。しかし……
登山開始時、雲は全くと言っていいほど覆われていなかったので、こりゃ絶好の御来光かな? と期待を寄せていたものの、渋滞があまりにもひどかったので見れるかなー、と一抹の不安が過りましたが、雲間からではあるものの、かすかに上る太陽の光を拝むことができました。
そして、眼下に広がる富士吉田市の街並み。まさに天からの眺めとはこれぞ、という感じで、本当にすがすがしく、そして何とも言えぬ達成感に満ちた瞬間でした。
河口湖五合目出発…21:40 富士山頂に到着…翌日の5:05
登山時間…7時間25分
初の富士登山、夜間、シーズン中による大渋滞、ストック等の補助装備無しなので、まぁまぁかな、と思います。
で。
同行の同僚は、というと。
ジンクスの八合目あたりからやはり体調が悪くなり、「でも絶っっっっっ対に登頂してやる!」と意気込んでいたため、とりあえず八合目でちょっと休め、そして先に行って待ってる、必ず登頂して来い、という伝言を残して山頂で待っていましたが、待てども待てども登ってこず、だんだん手足も冷えてきて約2時間30分。ようやく同僚が登頂しました。
何を隠そう、もうその時は半ば高山病になりかけでグロッキーに。結局、火口付近を散策することなく、彼が登頂してすぐさま、下山にうつったとさ。
まぁ、微妙に天候も悪くなり、パラパラと小雨も降ってきたので、頃合いかなとは思いましたが。
それでも、この富士登山は、これまでになく、非常に有意義で満足した体験でした。そして、同僚は「もう二度と登りたくねー」とぼやいていましたが、何を隠そう僕は、「また登りたいなー」と思ってしまった、二度登る馬鹿なのです。
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