「お前は俺のようになりたいのか? それとも『俺』になりたいのか?」
マンガや映画など、アウトローの主人公が、破天荒ながらもその堂々たる生き様を描いた作品は、数多くあります。そして、今も昔も、そんなアウトローに憧れ、彼等と同じようにアウトロー振りを発揮しながらも、結局警察沙汰になったり……
端から見たら『カッコいい生き様』のように見えても、罪は罪。赦されるはずがありません。それでも求めずにはいられないのは、男のロマン故でしょうか……(汗)
ただ、罪を犯した者に一生付きまとう『呪い』は、覚悟した方がよさそうです。
だって、たとえそれが『正義の名の下』とはいえ、人を殺して諸手を挙げて喜ぶ者など、きっと居はしないから。ブラット・ピットが演じるジェシー・ジェームズの『呪いの連鎖』と断ち切ろうとも、周囲を震撼させた極悪非道な犯罪者に引導を渡そうとも、殺してしまえば、自分も同じ穴の狢。
ジェシー・ジェームズのような生き様に憧れ、その世界に足を踏み入れた者の末路は、結局のところ、自らの犯した罪に押しつぶされて、惨めに終わりを遂げるしか残されないのです。
この物語がそれをメッセージとして観客に求めている、というわけではありません。これは、この作品を鑑賞して、僕なりに感じた感想です。
けれど、作品に登場する人物の、表情や仕草があまりにも『恐怖』に強張って、ジェシー・ジェームズによって消されることは勿論ですが、これまで犯してきた自身の罪のその行く手に、怯えているような気がする。そんなふうにも思うのです。
これこそが、ジェシー・ジェームズに関わったことによって繋がれた『呪いの連鎖』なのでしょう。ジェシー・ジェームズの持つ、氷のように冷たい青い眼の『呪いの連鎖』。
「この世界で最も偉い人は、今を一生懸命生きている『普通の人々』」。
『日頃の行い』とはよく言ったもので、その人が行動をとった『業』は、多かれ少なかれ必ずその人に還ってくる。『普通の生活』は、一見味気ないものに思えても、常に博打のような『業』の中で生きている人からすれば、羨ましいのかもしれない。何も怯えることなく、生きていけるから。
ジェシー・ジェームズに心酔し、彼の悪事に従事してきた者は、例外なく怯えながら死ぬまでの余生を生きている。まぁ、所詮自分が選んだ道の先の出来事なのだから、仕方ないのかもしれませんが。
しかし、ジェシー・ジェームズだけは、あれほどの悪事を働きながらも、表の顔として愛する家族を持っていながらも、その表情に『怯え』は見えなかった。
彼は、何ものにも怯えていなかったのだろうか。いや、それ以上に、彼は何故、これほどまでの悪事に手を染めようと思ったのだろうか。人を変えてしまう『南北戦争』は、彼に何を与え、彼から何を奪ったのか。
それでも、彼も例外なく、自身の犯した『業』の前には、平伏すしかなかった、ということなんですね……
賛否両論の作品ではありますが、重く、切なく、けれども強く惹き付けられる、そんな静かな魅力を感じる作品です。
マンガや映画など、アウトローの主人公が、破天荒ながらもその堂々たる生き様を描いた作品は、数多くあります。そして、今も昔も、そんなアウトローに憧れ、彼等と同じようにアウトロー振りを発揮しながらも、結局警察沙汰になったり……
端から見たら『カッコいい生き様』のように見えても、罪は罪。赦されるはずがありません。それでも求めずにはいられないのは、男のロマン故でしょうか……(汗)
ただ、罪を犯した者に一生付きまとう『呪い』は、覚悟した方がよさそうです。
だって、たとえそれが『正義の名の下』とはいえ、人を殺して諸手を挙げて喜ぶ者など、きっと居はしないから。ブラット・ピットが演じるジェシー・ジェームズの『呪いの連鎖』と断ち切ろうとも、周囲を震撼させた極悪非道な犯罪者に引導を渡そうとも、殺してしまえば、自分も同じ穴の狢。
ジェシー・ジェームズのような生き様に憧れ、その世界に足を踏み入れた者の末路は、結局のところ、自らの犯した罪に押しつぶされて、惨めに終わりを遂げるしか残されないのです。
この物語がそれをメッセージとして観客に求めている、というわけではありません。これは、この作品を鑑賞して、僕なりに感じた感想です。
けれど、作品に登場する人物の、表情や仕草があまりにも『恐怖』に強張って、ジェシー・ジェームズによって消されることは勿論ですが、これまで犯してきた自身の罪のその行く手に、怯えているような気がする。そんなふうにも思うのです。
これこそが、ジェシー・ジェームズに関わったことによって繋がれた『呪いの連鎖』なのでしょう。ジェシー・ジェームズの持つ、氷のように冷たい青い眼の『呪いの連鎖』。
「この世界で最も偉い人は、今を一生懸命生きている『普通の人々』」。
『日頃の行い』とはよく言ったもので、その人が行動をとった『業』は、多かれ少なかれ必ずその人に還ってくる。『普通の生活』は、一見味気ないものに思えても、常に博打のような『業』の中で生きている人からすれば、羨ましいのかもしれない。何も怯えることなく、生きていけるから。
ジェシー・ジェームズに心酔し、彼の悪事に従事してきた者は、例外なく怯えながら死ぬまでの余生を生きている。まぁ、所詮自分が選んだ道の先の出来事なのだから、仕方ないのかもしれませんが。
しかし、ジェシー・ジェームズだけは、あれほどの悪事を働きながらも、表の顔として愛する家族を持っていながらも、その表情に『怯え』は見えなかった。
彼は、何ものにも怯えていなかったのだろうか。いや、それ以上に、彼は何故、これほどまでの悪事に手を染めようと思ったのだろうか。人を変えてしまう『南北戦争』は、彼に何を与え、彼から何を奪ったのか。
それでも、彼も例外なく、自身の犯した『業』の前には、平伏すしかなかった、ということなんですね……
賛否両論の作品ではありますが、重く、切なく、けれども強く惹き付けられる、そんな静かな魅力を感じる作品です。
PR
トラックバック
トラックバックURL: