物語が冒頭に読み上げられた運命の通りにことが進み、最後の最後でその糸が断ち切られるかどうかの分かれ目になる、という話の道筋は個人的に好きな方です。
終わりは分かっている。でも、こんな終わり方は認めたくない。でも運命どおり道は着々と進んでいる。運命を変えられるかどうかの瀬戸際の、ハラハラした空気は、ミステリーやサスペンス映画と同じような感覚にさせてくれます。
が。
この映画、題名も予告もそういった空気を醸し出していたものの、いざ内容を観たら、話の道筋がしっちゃかめっちゃかでした。
登場人物とその立場や立ち位置が様々だったので、見せ方に苦労したんだとは思うのですが、それにしても、シーンがあっちいったりこっちいったり。シーンの移り変わり方に、むしろ不快感を覚えたほど。
おまけに、CGの表現の仕方がアクションエンターテインメントではなく、もはやお子様向け特撮。「もしかして、これ、12歳以下のお子様向け!?」って思ったほどでした。
(まぁ、実際はそんなことありませんが。ちゃんと濡れ場もありましたし。)
それだったら、『HERO』のように、物語とアクション・エンターテイメントを限りなく0:10にするくらいの、本当にアクションを『魅せる』映画にした方が、よっぽど楽しめたのに。
物語もアクションも中途半端なので、何とも映画の世界に浸かることができませんでした。
もしご覧になる方は、物語云々ではなく、単なるアクション映画としてお楽しみ下さい。
まぁ、それでも本っっ当にお子ちゃま向けって感じなので、遠い昔、特撮戦隊に憧れていた時代の少年心を取り戻したい、という人に(笑)。
あ、でも、ロケ地の風景や登場人物の衣装はとても綺麗でした。
PR
トラックバック
トラックバックURL: