ジェイミー・フォックスが演じるレイ・チャールズも、ホアキン・フェニックスが演じるジョニー・キャッシュも、苦しい幼少時代を経て、自分の好きなことで生活したいと願って、でも最初はすごく有名になることは思っていなくて。気づいたら周囲が持て囃すほどの有名になったけれど、それに有頂天になるあまり自分を見失い、他者を傷つけ、最悪の過ちを犯してしまう 。
それでも、この二人が後に至るまでその名を馳せたのは、過ちを犯した経験があったから。どんなに願っても過去に戻ることはできないし、消し去ることはできないけれど、過去の過ちがあり、それに気づいたからこそ、『再生』の道を歩むことができる。
傍から見れば波乱万丈の人生のように見えても、彼らの『彼ら自身』を築き上げていく上では、無視して通ることのできない道なのかもしれません。
そういう意味で言えば、有名人にのし上がった人が一転して転落人生を歩むことになっても、案外侮ることはできないと思うのです。挫折を味わったからこその『今』があるのであり、『挫折』を味わったからこその逆境から脱する強さを持っているのですから。
これから先、僕もいくつ挫折を味わうかが分かりません。が、そんな時こそ、彼ら持ち得た『強さ』を発揮できればと思います。
日頃の、まともにプライベートな時間すら持てない状況の中で観た映画なので、果たして十分に楽しめるかどうか心配だったのですが、本当に良かったです。
特に、今のPOP界に席巻している、ただ喧しいだけの魂がちっともこもっていなさそうな音楽ではなく、適度に心地よく、それでいて気分が乗れるカントリー音楽は、むしろ疲れた体にいい刺激を与えてもらったと思っています。
歌詞もよかったですしね。変に仰々しくなく、歌い手が望んだ『普通の幸せ』に、ほんのちょぴりスパイスを加えたような感じなので、割と素直に受け入れることができました。
カントリー音楽で日々の疲れを癒したい方、是非!!
PR
トラックバック
トラックバックURL: