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2017/07/24 05:46 |
[Review] マイノリティ・リポート
マイノリティ・リポートそんじょそこらのサスペンス映画とは比べ物にならないくらいに面白い(個人的にですが)映画です。声高に「スティーブン・素スピルバーグの映画は云々」なんて言える立場ではありませんが、それでも、この映画は彼の『天才』であるが故の片鱗を見せている、いや、『魅』せている映画だと思います。
若干、謎解きに直球ストレートすぎるところもありますが、それを補っても余りある物語の進行具合と、題材の斬新さ、緊迫したシーンの連続。主人公はおろか、登場人物全員が裏をかかれ、観客も裏をかかれる。よく『だまし討ち』に見られるような若干品性が欠けている「裏をかく」ことではなく、それこそ、推理小説に登場人物が作者の意に反するように、意思を持って自らの意思で行動するかのような、そんな感覚を覚えます。


未来の犯罪を予知する能力『プリコグ』。
もうそれだけで、これから行われる犯罪のほとんどが未遂に終わってしまう。誰が誰を殺すかなんて眼に見えてしまい、普通は、それだけでも『推理』とか『サスペンス』の題材に使えなさそうな気がするのですが。
加えて、近未来の最新鋭テクノロジーと言えば、決まって何らかの欠陥が生じる。登場人物は、その欠陥を探り、完璧なシステムに仕上げるか、欠陥を隠蔽し、世間を騙し続けるかのいずれかの行動を取っていきます。それにどう、主人公をはじめとするレジスタンス集団が立ち向かっていくか。

でも、スティーブン・スピルバーグはそこに留まることは無かった。この、『サスペンス映画』にはなりそうもない『予知』という題材と、『最新鋭システムに潜在する欠陥』と織り交ぜることで、『サスペンス映画』を作ってしまうのだからすごい。
『最新鋭システムに潜在する欠陥』を巧みに利用し、あたかも自分は殺人を犯していないように見せかける。偽りの情報にすりかえられても、『プリコグ』が視た予知はたがえることは無いと信じ、捜査に乗り出す。偽りの情報。勿論、偽りの逮捕劇。真実は偽りの『予知』の中に葬られる。

だが、その『偽り』が破られたら     

『プリコグ』は、3人の力が合わさって一つの『予知』を視る。そのうちの1つが、わずかに『違う予知』であったら? その『予知』が、『偽り』を破る手がかりになったとしたら?


色んな情報が錯綜する中で、複線があちこちに散らばり、途中、情報の整理に追いつかなくなるものの、ラストで、それらの複線が一つに集約される様は、正にサスペンススリラーの極上の展開といっていいと思います。
推理が得意な人でも苦手な人でも、十分楽しめる映画ではないのでしょうか。
若干、ダークなブルーを基調にした、まるで薄暗い部屋の水の中を漂っているような、ある意味サイコスリラーなところがあります。その雰囲気が苦手な人はいるかもしれません。

最後に。
テクノロジーが進むにつれて、どんどん犯罪検挙の方法や効率も高くなりつつあると思います。もちろん、犯罪を犯す方も、そのテクノロジーの恩恵を受けてより巧妙になっていくのも否めませんが……
それでも、完全な社会形成はありえない、完全に未来を知りえる事はありえない。
『人間』であるからこそ、不完全をより完全に仕立てていくために、日々その目を前に向けていかなければならない。
窮屈な監視社会は、正にそれの警鐘なのではないか、とも考えられます。

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2004/11/11 21:08 | Comments(0) | TrackBack(0) | Review - Movie

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