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2024/04/20 23:10 |
[Review] ニュー・ワールド
ニュー・ワールドニつの違う世界に生きる男女が紡いだ、今も、そしてこれからも語られる愛の物語。ディズニーアニメでも『ポカホンタス』が上映されましたが、『侵略する』文明人と『侵略される』ネイティブ・アメリカンと、相対する立場でありながらも、むしろ相対する立場だからこそ、海を越えて結ばれた男女の愛は、壮絶で波乱に満ちながらも、揺るぐ事の無いものとなっています。


全編を通して、緩やかな、まるで凪の中にいるかのような感覚になります。ジョン・スミスとポカホンタスに至っても、決して激情過ぎる恋愛を表現しているのではなく、穏やかに、たおやかに描かれています。心地よいオーケストラを聴いているような感じですが、何故それが全編に渡ってなのか、というと、その後の『イギリス』と『ネイティブ・アメリカン』の二つの勢力の闘争の激しさが、より際立つからなんだと思います。
最初は言葉が通じず、ジェスチャーで互いの意思疎通をしていき、後にスムーズにコミュニケーションするに至る二人。でも、『言葉が通じない』というのは、結局のところ両者間に軋轢をもたらす。たとえ二人が望もうと望むまいとも。
そして、両者間に争いが勃発したときも、ポカホンタスは穏便に済ませようとするが、逆にそれがその後の数奇な運命を辿る発端となってしまう。さながら、世界を跨ぐロミオとジュリエットという感じでしょうか。こういった『引き裂かれる運命』に激しさを持ってくる演出というのは、二人がどれだけ『普通の愛』を求めていたのかが、より浮き彫りにさせるのではないのでしょうか?

この物語は史実に基づいていますし、既に他の映画や書籍で語られているものですので、最後のどうなるかは、今更言わずもがなですが。
結局、二人は結ばれる事無く、それぞれの幸せの道を歩いていきますが、その基盤はなんといっても二人の出会い。まるで偶然が重なったような、運命に翻弄された二人でも、その精神は時を越えて、現代の『アメリカ建国』の礎になっているんでしょう。


というわけで、オチ。すっげぇ眠かった。
レイトショーというのもあるんでしょうけれど、全編に渡って穏やかなオーケストラのような調子で進められると、もう溢れんばかりにα波垂れ流しまくり。
演出は悪いわけではないと思うんです。別に激情なイメージを映画ではないと思いますから。両者間の戦いの壮絶さを魅せる上でも、通常のシーンの凪は必要なのでしょう。なので、多分観ている人がどれだけ疲れているかとか、観ている時間帯によるものだと思います。

癒しですよこの映画は。まぎれもなく。内容を忘れそうになるくらいにな。

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2006/05/02 18:09 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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