忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/04/20 20:05 |
[Review] トロイ
トロイただの歴史スペクタクル映画化と思っていたら、意外や意外、人間の内面を描いた、奥の深い映画でした。
討たれた原因でもある事から、体の一部として今も名前を残している『アキレス』や、IT社会の脅威の中枢として準えた『トロイの木馬』など、紀元前12世紀に勃発したトロイ戦争における伝説が描かれていましたが、この映画では、「誰の為に、何の為に、人は生き、戦い、死ぬのか」というメッセージを、様々な登場人物の側面から描かれています。何千何万という兵士の内外入り乱れての壮大な戦いよりも、己の『生き様』の為に、一対一で戦うシーンの方が、ある意味で見ごたえがあり、迫力がありました。


人が生き、戦い、死ぬ『大義名分』は、色々なものがあります。
国だったり、信仰だったり、肉親だったり、民だったり、恋人だったり。

この時代の人々は、常に傍らに神の存在を信じていた人が多かったのですから、それこそ、我が国を守る神の為に、という『大義名分』が殆どだったと思います。そういう意味で、アキレスは全登場人物の中で、最も人間くさい人物だったと思います。破天荒では歩けれど(笑)。
国の為とか王の為とか、それ以上に、敵に殺された従兄弟の為に戦うアキレス。他者から見れば単に無謀な戦士にしか見えないけれど、それでも、彼は『アキレス』という一人の『人間』としての『大義名分』を胸に戦っていたのでしょう。

また、同じように人間くさいキャラクターといえば、オーランド・ブルーム演じるトロイの第二王位継承者のパリス王子でしょう。自分の欲望のあまり、同盟国になろうとしたギリシア国の国王の弟の后を愛し、連れ去ってしまうのですから。
その後、紆余曲折を経てギリシア国王の弟と決闘するも、やはり自分の命が惜しくなる、というシーンも。色々な思惑を抱えながらも、やはり彼も一人の人間だ、ということですね。
というか、周囲の人間が皆高潔すぎる、という感じもありますが(笑)。
それでも、戦いの経験も体格も圧倒的に敵わないのに、ギリシア国王の弟に決闘を申し込む、というところは、神の為でも国の為でもなく、ただ愛する人の為、という『大義名分』があってのことなのでしょう。


それにしても。
ブラット・ピットが古代ギリシアキャラというのはあまり似合わんなぁ、と思うのは僕だけでしょうか? まぁ、彼の出演する作品群が現代の都市で蔓延る、シュールでクールなものが多いですから、自然とそういうイメージがついてしまうので、『古代ギリシアキャラ』の見方に徹しきれない、というのもありますが。
でも、新しい領域であるだけに、新鮮味を感じます。

拍手

PR

2005/01/21 21:48 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<[Review] GODIVAチョコレート | HOME | 初夢?>>
忍者ブログ[PR]