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2017/07/24 05:44 |
[Review] ジャーヘッド
ジャーヘッド※ 結構キワドイ下ネタがところどころで炸裂する映画なので、ご婦人方、またはご婦人をお連れの方はくれぐれもご注意下さい。


今までの戦争映画とは全く違う映画。
「戦争はいけないことです/平和が一番大事です」なんてメッセージがどこにもない。ただ、『湾岸戦争』という戦場に駆り出された兵士達の、報道という表舞台では語られなかった世界を描いた映画です。
そうなってくると、兵士達の視点で描かれた映画で、1993年のソマリア内戦を描いた『ブラックホーク・ダウン』を彷彿させますが、この映画は血生臭さが殆どといっていいほど感じられない。

だって、敵がどこにも居ないのだから。
ただ『待つ』ことが仕事の戦争映画という意味では、他の戦争映画と同じく、リアリティに富んだ映画だと思います。

よくよく考えたら、報道される戦争というのは、常にミサイルが飛び交い、銃声が嘶き、画面越しでも爆弾の火薬の匂いが伝わってきそうな、どんな感じを受けますが、「四六時中そうなのか」と言われると、そうではないような気がする……。ほんの数時間のやり取りを、まるで何日も間断なく、休みなく攻撃が応酬されているかのような。
実はその裏で、戦っていない兵士達の生活の中で、ある意味での『戦争』が繰り広げられていたなんて、誰も知らなかったのでしょう。


戦場に来たのに、人を殺しに来たのに、一回も人殺しどころか銃の一発も撃っていない。
それどころか、200日近くも世間から隔離されたところにいながら、戦争を肌で感じた時間がたったの4~5日程度なんて     

刑務所に似たような禁欲的な日常ですが、ある意味刑務所以上に過酷なのかもしれません。だって仕事ができないのですから。
ただ待つだけ。それが兵士達の精神力をどれだけ消耗させるか。「戦争とは、自分との戦いだ」とはよくぞ言ったもので、『戦い』に来たのに、『戦う』という目的があるのに、『何も無い』ことを何日も強いられる事ほど、精神的に参ってしまう事は無いものと思います。

政治の中枢部のお偉方や、戦争に反対する人たちは、これを観て、多分口々にこういうでしょう。「世の中平和が一番いいのだから、人を殺さないだけ、武器を人に向けないだけいいはじゃないか」。まぁ御尤もな言い分ではあります。
ただ、結局彼らも他人事なんですよ。当時の政治的背景に翻弄され、命令されるがままに戦場に向かったのに、戦うべき相手がどこにもいない。
日が経つにつれて、彼らはきっとこう考えたはず。


「俺たちの存在意義は、どこにあるんだ?」


この映画は、感動はどこにもありません。
淡々と、兵士達のその時を描いたドキュメンタリー映画です。
ただ、観ておいて損はありません。いや、観ておく必要があるんでと思います。
今現在を生きる人間として、今現在の戦場を知るために。

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2006/02/12 13:38 | Comments(0) | TrackBack(0) | Review - Movie

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