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2024/03/19 16:14 |
[Event] 世界遺産ナスカ展
世界遺産ナスカ展世界遺産ナスカ展 ~地上絵の創造者たち~に行ってまいりました。


広大な砂漠地帯に、上空からの指示が無ければ描くことのできない巨大な地上絵の数々。描かれた時代は、飛行文明が栄えるどころか、誕生する遥か昔。
一体誰が、何のために描いたのか。手がかりも痕跡も残されていないこの謎は、今も尚、考古学者を虜にして止みません。

この展示会は、地上絵の謎を解明しよう、という目的ではなく、ナスカ文化やその時代の世界観の紹介、さらに、今まさに消えつつあるナスカ文化を、如何に保護していくか、そのために私たちに何が出来るか、といったことに焦点を当てた展示会です。
なので、終始地上絵にまつわるエピソード等が展示されているのかと思いきや、砂漠から発掘された数々の土器や文明の利器、果てはミイラまで展示されていて。でも、それはそれで非常に興味を持って鑑賞することが出来ました。
やはりナスカという地は、見渡す限りの不毛な砂漠ですから、何よりも雨や水といったものに敬意を払ったのでしょう。だから、土器に描かれる絵も、自然界のもの、とりわけ、『水』を印象付けるもの、たとえば、蛙だったり、ハチドリだったり。中には、海の王者シャチが描かれている土器も。

また、部族間抗争で獲得した、対峙勢力の首級に対しても、丁重に葬る習慣も、このナスカ文化独特のものなのかもしれません。
人と自然を何よりも重んじた当時の人の生活振りを窺わせます。


今、ナスカ文化は消滅の危機に瀕しているんだそうです。
変わりやすい砂漠の自然環境以上に、人の手で踏み荒らした後が原因だとか。
縦横無尽に駆け回るバイクのタイヤの後が、過去の英知を無残な姿に変えていくのは、何もナスカ文化だけのことではありません。
過去は、未来を築き上げるための糧です。過去なくして未来は有り得ません。昔の人が作り上げた数々の英知。それは、未来のために託したものです。ただ単に綺麗だからとか貴重だからではなく、未来を作り上げるのに大切だから、過去の文化を残し、時に修復活動を行っているんだと思っています。

過去の遺産をどう未来につなげていくか、この展示会は、そんな命題を見る者に投げかけています。

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2006/05/28 18:52 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors

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