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2024/04/19 08:52 |
[島根] 神々の坐す国 後編
チェックアウトの前に、朝の出雲大社とその周辺を散策。


朝の出雲大社 - 其の一


新年の陽の光に照らされた拝殿と本殿は、神話に出てくる「社」のそれと同じような、神々しい光を放つ。夜の帳がかけられた闇の出雲大社では見ることができなかった、数々の彫像も、陽の光を浴びてその姿を現す。


朝の出雲大社 - 其の二


奥の彰古館は、どこもかしこも見渡す限り大国守大神(大黒天)の彫像がズラリ。七福神の一人をここまで多くの彫像として残すのは珍しいかもしれない。
また、出雲大社から西へ少し歩いたところに、出雲阿国の墓もある。


出雲阿国の墓


チェックアウト後は、日御碕へ。出雲大社からバスが出ており、日の岬へ行く道中の海と岩と松のコントラストが美しい。雲ひとつない空と、朝の陽の光にキラキラと輝かせながら穏やかに波打つ海。そして、それをただ一人、孤高なまでに見つめる赤銅色の岩と松。
つんざくような寒さと、波以外に音という音がない世界。自然が織り成す美しさの神秘は、こんなところにも隠れていた。

日御碕神社を経由して、日御碕遊歩道(うみねこ遊歩道)へ。貴重なウミネコの一大生息地である経島は、見渡す限りのウミネコウミネコウミネコ       (以下略)。
ウミネコのオンパレードは、遊歩道を歩いてもしばらくは続く。


日御碕 - 其の一 日御碕 - 其の二


さらに進み、日御碕灯台へ。純白の灯台がお出迎え。
43.65mの高さは、山陰地方の灯台の中でも最大の高さを誇るという。頂上へ登った景色が360度の大パノラマで素晴らしい。遥か日本海の彼方、薄く霧がかっている水平線まで見ることができる。


空港に向かう帰りのタクシーの中で、島根の景色を名残惜しみながら眺めていた。その間、タクシーの運転手さんと島根の伝説について話し合う(まだ分からないところが多いので、ほとんどは僕は頷くだけであるが)。それによると、素戔嗚尊が祀られている日御碕神社は、商売繁盛や事業成就として伝えられている神社だという。また、この系列の神社は、中国山脈をはじめとして中国地方に点在しているらしいのだ。社会人である僕のとって、あまり時間がなかったとはいえ、滞在時間が短かったのは少し痛かったような気がする……。

また、運転手さんの話によると、島根~東京の上空間で『涙目の湖』を見ると、幸福が訪れるらしいという。行きの飛行機の中で見たような気がするが…… 帰りの飛行機では、残念ながら確認することができなかった。


最後に。

僕は別に信心深いわけでもなければ、何かの宗教に没頭しているわけでもない。確かに、それぞれの宗教にはそれぞれの教えに魅力があるし、美しく荘厳な造形物もある。没頭はしていないけれど、それでも魅了されるのは、信仰心のある人々の心に触れたからなのだと思う。伝説や名神が生み出す、サイコロジカルな精神社会。それこそが、ここが『神話の息づく国』と語られる由縁なのだろう。
たとえ創造の領域であったとしても、目の前にあるものが、あるいは、目に見えるものが真実とは限らない。と、昔の人々は思っていたのだろう。そういう意味で言うと、昔の人々のほうが、今よりももっと科学的で探究心に溢れていたのかもしれない。科学が発展しすぎて、謎と言われてきたことが当たり前になってきた今にとって、昔の人々が信じてきた「考え」や「迷信」は、これからの未来を進んでいくための、活力に成り得るかもしれない。



『島根県』の写真集についてはこちら

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2006/01/01 18:13 | Comments(0) | TrackBack() | Outdoors

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