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2024/04/19 05:42 |
[Review] ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女
ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女この映画を制作するに当たって、本当に色んな人が苦労されたのではと、今になって沸々と湧き上がってくるものがあります。
出だしから映画の感想以外の記述で恐縮ですが。

『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』は、どちらかというとTeenager以上を対象にした作品なので、ファンタジーの中に、魔法や想像上の動物や地形が縦横無尽に複雑に盛り込むことが出来たんだと思います。
但し、「その結果あれだけの壮大な物語になった」とは思っていません。「複雑であれば誰が観ても壮大だ」というのは、短慮な思考と考えます。『ロード・オブ・ザ・リング』も『ハリー・ポッター』も、小難しい技術を駆使しなくても、それだけでファンタジーを紡ぎ出す事が出来ると思っています。

しかし、『ナルニア国物語』は全くの別。今までのファンタジー映画と一線を画した、正しく王道の童話の世界です。観る人が大人だけでなく、純粋無垢な子供も対象になるから、『誤魔化し』が効かない。既にVFXをバンバン使っているから、その時点で『誤魔化し』なんて効かないだろう、と言う人もいらっしゃるでしょう。でも、巧く言葉には表せないけど、制作者の意図は、ファンタジーの世界に引きずり込みたいのに、技術だけが表面に出て褪めた空気にしたくない、というのがあると思うんです。
『ロード・オブ・ザ・リング』や『ハリー・ポッター』がTeenager以上向けなのは、例え技術が表面に出てしまったとしても、観る人が大人だから何となく「割り切られる」。でも『ナルニア国物語』は違う。子供から大人までの観る人に対し、世界の全てをファンタジーにしたいと願って作られたんだと思います。

だから、この作品の制作陣は、とても言葉で言い表せないほど悩み、苦しんできたんだと思います。
「誤魔化さず、独特の世界に引きずり込み、どっぷりと浸らせる世界を作るにはどうしたらいいか」。血と涙で絶える事の無い日々が続いたのではないのでしょうか。


その故あって、『第1章:ライオンと魔女』は、本当に目の前に童話の世界が繰り広げられているような、適切な表現では言い表せないくらいの素晴らしい映画でした。
当初、この手の映画は視覚効果だけが売り物で話は大した事ないとたかを括っていましたが、その気持ちも全て払拭されるくらいの、かつて子供の頃持っていた冒険心をくすぐる話となっていました。
(原作を読まれた方の話では、非常に忠実に作られていた、とか。)
「この映画の見所は映像技術だけだから!」などと平気でぬかしていた自分が馬鹿みたいに思えるくらい、世界の美しさに魅了される映画です。

先入観は要りません。割り切った考えも要りません。
透き通った心で、ナルニアの世界に文字通り「入る」ことのできる人が、この映画をすみずみまで、且つ奥深く楽しむ事ができます。

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2006/03/04 23:40 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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