実は何年も前から計画していた、山陽地方の桜見物計画。それがようやく実現する運びとなりました。京都や奈良のように、一箇所に名所が盛り沢山、とまではいかないものの、日本を代表し、また桜のような自然の景色と驚く程に合う場所が多い山陽地方。2泊3日の行程で行ってまいりました。
初日は岡山で、『烏城』として知られる岡山城と、日本三大庭園の一つに数えられる後楽園を散策。
天守閣の全面に塗られた黒と、桜の薄く淡い桃色のコントラストは、太陽の光を浴びると、絶妙なまでの美しい色彩に。光の眩しい季節ですから、そんな中、黒に染まった城というのは、重厚感はもとより、はっきりと、というよりくっきりとした存在感を醸し出しています。
だからなのかもしれませんが、黄金に輝く鯱も、遠目からでもよく分かります。
岡山城を訪れたのは、今回で2回目。しかし今回の旅行で初めて知りました。不等辺五角形の形をしているということに!
天守閣内の展示を見ると、日本の城郭でも特に珍しい『不等辺五角形』の形をしているという、岡山城の天守閣。最初、これを見て「??」と思ったのですが、後楽園へ行く途中の月見橋から天守閣を振り返ると、城の下層の中央部が、少し出っ張っているのです。かなり今更感満載のネタですが、今までの城郭には無い意外な一面を見たようで、全面真っ黒と同じくらいのインパクトでした(←本当です)。
日本三大庭園の一つとして知られる後楽園は、庭園というよりかは、公園という感じ。庭園の中央は、造園された池と植樹がありますが、どれを取り囲むような、広大な芝生。更にその周囲、というより、庭園の外郭をなしているのが、鬱蒼と生い茂る林。その中に静かに佇む茶室や座敷。
偕楽園や兼六園ともまた違う、けれど見所満載で普通の人にも親しみやすい空間。東京にも様々な庭園がありますが、似ているところといえば新宿御苑でしょうか。日本庭園のように、目で、歩いて景色を眺めるところは勿論、家族や友達とで遊ぶところもある多目的公園。岡山駅周辺もそうでしたけれど、自然と人が集まるような巧みな空間の造りが、そこかしこに見受けられる街だと思います。
岡山県立博物館にて、郷土資料を拝観した後は、新幹線、在来線と乗り継いで広島県呉市へ。ホテルで1泊し、2日目は広島市内を回ります。
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