北アルプスの山中で突如姿を消したアメリカ軍ステルス型爆撃機、通称『MIDNIGHT EAGLE』。炎を上げながら墜落する姿を、かつて戦場カメラマンとしてその辣腕を振るっていた、大沢たかおが扮する西崎優二が、手持ちのカメラで収めていた。しかし、後日その墜落現場を目指して集う、白迷彩で完全武装した自衛隊の部隊。『ただの墜落』にここまでの人は集まらないし、大きな事態にはならない。
それと先行する形で起こった、アメリカ軍横田基地の侵入事件。
ステルス機の墜落と米軍基地の侵入。共通点はどちらも『アメリカ軍』のみ。しかし、これらの事件の共通点が見出せた時、恐るべき真実が待ち構えていた !
クライマックスに至るまでのアクション・サスペンス部分は、手汗握るようでかなり楽しめました。
ステルス機墜落事件、それに先駆ける形で起こった米軍基地への侵入事件、潜伏する多くの工作員、そしてただの墜落事件とは到底思えない人員配備。観客としては、「これらはどこかで繋がっているのだろう」とは思うものの、それがどこにどのように繋がるのかが分からない。映画の登場人物さながらに、はじめは断片的な情報だけでほとんど何も知らず、己の推理と行動で徐々にそれらの点と点が線によって結ばれていきます。それも一気にではなく、固く結ばれた糸を解すように。
『24』のように、同時進行で一見別の事件のように見えても実は繋がっているという作品は、別にこの映画が最初ではなく、勿論これまでもいくつかあります。が、とりわけ斬新とは言えなかったものの、特に使い古されたような感じはなく、散財する点がどのようにして集約されていくのか、目を見張りながら鑑賞しました。
ところが。
クライマックスからは逆に萎えてしまいました。
これらの事件の全貌が明らかになり、秘密も真実も全て白日(猛吹雪の中の物語ですけれど……)の元に晒された瞬間、「ああ、きっと、~~というような展開なんだろうな」と思っていたら、正にその通りでした…… orz
敢えて申さば、『亡国のイージス』と『日本沈没』を足して2で割ったような展開。特に大きなひねりも無く、ある意味でクライマックスからの展開も、この映画が最初というわけではありませんが、これはどちらかというと見事に使い古されたという感じが前面に出てしまったような気がします。
「愛するものを守りたい」「後悔しない人生を送りたい、または送らせたい」というのを謳い文句にしているところもありましたが、全体として希薄でした。あまり多く盛り込もうとすると、かえって中途半端になってしまう例の一つですね。
それでも、前述の通り、クライマックスまでのアクション・サスペンス部分は面白かったですし、何より猛吹雪の山岳地帯での映画というあまり例の無い(織田裕二主演の『ホワイトアウト』は、2000年公開なので、かれこれもう7年前)作品ですので、ヒューマン・ドラマ路線は深く考えず、サスペンスを楽しむ方がいいかもしれません。
それと先行する形で起こった、アメリカ軍横田基地の侵入事件。
ステルス機の墜落と米軍基地の侵入。共通点はどちらも『アメリカ軍』のみ。しかし、これらの事件の共通点が見出せた時、恐るべき真実が待ち構えていた
クライマックスに至るまでのアクション・サスペンス部分は、手汗握るようでかなり楽しめました。
ステルス機墜落事件、それに先駆ける形で起こった米軍基地への侵入事件、潜伏する多くの工作員、そしてただの墜落事件とは到底思えない人員配備。観客としては、「これらはどこかで繋がっているのだろう」とは思うものの、それがどこにどのように繋がるのかが分からない。映画の登場人物さながらに、はじめは断片的な情報だけでほとんど何も知らず、己の推理と行動で徐々にそれらの点と点が線によって結ばれていきます。それも一気にではなく、固く結ばれた糸を解すように。
『24』のように、同時進行で一見別の事件のように見えても実は繋がっているという作品は、別にこの映画が最初ではなく、勿論これまでもいくつかあります。が、とりわけ斬新とは言えなかったものの、特に使い古されたような感じはなく、散財する点がどのようにして集約されていくのか、目を見張りながら鑑賞しました。
ところが。
クライマックスからは逆に萎えてしまいました。
これらの事件の全貌が明らかになり、秘密も真実も全て白日(猛吹雪の中の物語ですけれど……)の元に晒された瞬間、「ああ、きっと、~~というような展開なんだろうな」と思っていたら、正にその通りでした…… orz
敢えて申さば、『亡国のイージス』と『日本沈没』を足して2で割ったような展開。特に大きなひねりも無く、ある意味でクライマックスからの展開も、この映画が最初というわけではありませんが、これはどちらかというと見事に使い古されたという感じが前面に出てしまったような気がします。
「愛するものを守りたい」「後悔しない人生を送りたい、または送らせたい」というのを謳い文句にしているところもありましたが、全体として希薄でした。あまり多く盛り込もうとすると、かえって中途半端になってしまう例の一つですね。
それでも、前述の通り、クライマックスまでのアクション・サスペンス部分は面白かったですし、何より猛吹雪の山岳地帯での映画というあまり例の無い(織田裕二主演の『ホワイトアウト』は、2000年公開なので、かれこれもう7年前)作品ですので、ヒューマン・ドラマ路線は深く考えず、サスペンスを楽しむ方がいいかもしれません。
この作品と、ハリウッド映画のアクション・サスペンス作品とと見比べて思ったのですが、日本映画のアクション・サスペンスって、良くも悪くも綺麗なんですよね。ハリウッド映画は、R-15指定にもなる作品もあるくらいですから、かなり荒々しく描かれていうるものがあるのですが、迫力がある、というか、作品から覇気を感ます。
緻密性や物語構成より、作品としての面白さを引き出すために、ダイナミックな表現をするのに対し、物語の流れを重視し、変な広がりが無いようコンパクトに仕上げる日本映画。それぞれ長所・短所ありますので、おのずと、得意とする映画のジャンルも決まってくるのでしょうか。
たとえば、ホラー映画はアメリカで脚光を浴びていますし。
日本が世界に通用するアクション・サスペンス映画。まだまだ先は長そうです。
緻密性や物語構成より、作品としての面白さを引き出すために、ダイナミックな表現をするのに対し、物語の流れを重視し、変な広がりが無いようコンパクトに仕上げる日本映画。それぞれ長所・短所ありますので、おのずと、得意とする映画のジャンルも決まってくるのでしょうか。
たとえば、ホラー映画はアメリカで脚光を浴びていますし。
日本が世界に通用するアクション・サスペンス映画。まだまだ先は長そうです。
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