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2024/11/24 01:30 |
[Review] パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉
パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉なんだかんだ言って、パイレーツ・オブ・カリビアンも4作目に突入ですか。回を追うにつれて何だかよく分からなくなっていく作品も、蓋を開ければ4作目になるほどの人気ぶり。やはりこの世界的な不況の中でも、ディズニーとジョニー・デップのブランドは強いのねー、と楽観視している今日この頃。

何と言っても、『デッドマンズ・チェスト』を鑑賞したあたりから、この作品は純粋なるエンターテインメントに徹した作品なんだなと思いましたから。
しっちゃかめっちゃかなのは、もはやこの作品にとっては常套句。今更シリアス方針だとか、メッセージ性を取り込むとか、そんなことはお構いなし。敢えて空気を読まず、只管キャンバスに絵の具で書きなぐるようなエンターテインメントに徹する作品に仕上げる、というのも、ある意味で天晴れな気がします。
まぁ、色々と小賢しい知識をはめ込んだ状態で鑑賞してはいけない、ということですな。


今作は、何よりも監督がロブ・マーシャルが担当するということで観てみました。
とはいっても、僕自身がロブ・マーシャル監督を初めて知ったのは、恥ずかしながら『SAYURI』の時です。その後、DVDで『シカゴ』を観たり、ネット上ではありますが、ロブ・マーシャル監督が振り付けを実施した作品等を調べました。その程度ですので詳しいには程遠いですが……
とはいっても、ミュージカルの監督が織り成す『パイレーツ・オブ・カリビアン』の世界って、どうなるんだろう、ジョニー・デップも『スゥイーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』でミュージカルをやりましたので、その仕上がりに若干期待を持っていました。が、ミュージカルっぽい部分は、アン王女の復讐号の甲板上で、リュートをBGMに繰り広げられる、ジョニー・デップとペネロペ・クルスのダンスくらい… 剣舞やリズムに合わせたアクションは、これまでにもありましたしそれ程目新しいものでもありませんでした。

『パイレーツ・オブ・カリビアン』をミュージカル調に… もしかしたら、これまでの作品の流れや世界観、ディズニーのブランドを壊しかねない為、興行的にも冒険を強いられそうな気もしますが、個人的にはそんな『パイレーツ・オブ・カリビアン』も観たかったな、と思った次第です。


そして今回、ようやく、といって言いかもしれませんが、オーソドックスな金銀財宝ではなく、『生命の泉』という超レアのお宝を巡る冒険というのは、これまでの作品の中で初めてのことではないか、と(結局のところ、『生命の泉』そのものを狙う海賊は、ほんの一握りでしたが。大抵のキャラクターは、自身の本当の目的を果たす為に『生命の泉』を目指しています)。
呪いを解く為だったり、生命維持の為だったり、ジャック・スパロウ自身がトラブルメーカーなのに彼を救いに行こうとしたり。しかしどの作品にも共通するのは、ジョニー・デップが演じるジャック・スパロウ船長の目的が、ブラック・パール号を取り戻す、ということ。『船長』と名乗っているくせに、自分の船に乗っている場面が極端に少ないのですから……。

まぁそれは、この作品の一つのスパイス、おまけ要素の一つであると割り切るとして。

しかも『生命の泉』も、ただそれを飲めば、文字通り『生命』が与えられる、つまり『永遠の生命』が与えられる、のではなく、条件付きである、ということ。その条件を果たす為に様々なアイテムや、果ては生き物を入手したり、騙し合い謀り合いをするわけです。海賊らしいといえば海賊らしい。『ONE PIECE』にぞっこんの少年達からすれば、海賊の夢をぶち壊しかねない展開振り。でもこれこそが海賊! とも言うべきでしょうか。
ただ、黒ひげを演じるイアン・マクシェーンや、バルボッサを演じるジェフリー・ラッシュが、悪役振りにもさすがに貫禄がありますので、ペネロペ・クルスの悪役振りがちょっと影薄い、という感じも否めません。一部に義の厚い部分があるとはいえ、やはり海賊は海賊。狡猾な悪女振りが発揮されるところもあったのかもしれません。が、最後の方でそれが演じられるものの、何だかまくし立てるようで、少しもの足りなかったです。


一旦封切られた作品に対して『もし』と言うのは非常にナンセンスなことですが、今までの3作とは違う、ミュージカル調の『パイレーツ・オブ・カリビアン』というのも、観てみたいと思いました。純粋なるエンターテインメントに徹する作品であればこそ、その『見せ方』『魅せ方』に、今後の期待がかかります。

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2011/05/20 22:59 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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