第二次世界大戦、ドイツが降伏した直後のドイツ(この時、まだ日本と連合軍は交戦中。但し終戦間近)を限りなくリアルに描くために、スティーブン・ソダーバーグ監督がただのモノクロ・スクリーンに留まらないこだわりをもって撮影した映画だそうです。なんでも、撮影に使ったカメラは1台、レンズも当時のものを使用したとか。ジョージ・クルーニーが出演した映画で、モノクロと言うと、2006年の米アカデミー賞にノミネートされた『グッドナイト&グッドラック』がありますが、スクリーンから漂う雰囲気は全く別。「本当に1940~1950年代に製作された映画なんじゃないか」と錯覚してしまうくらい。
けれどこの映画は、歴史ものでもなければ回顧録の作品でもありません。あくまで、様々な思惑と謎が入り混じるミステリーであり、舞台が1945年のベルリン、ということ。これから起こりうる超大国間の睨み合い、覇権争い。それを獲得するために必要な技術と頭脳。その鍵となる女性と、それを取り巻く人間の喜怒哀楽。
紛れも無くエンターテインメント性の高い作品であるならば、別に必要以上にこだわりをもったモノクロ映画でなくても良いのでは? と思うのは僕だけでしょうか。大雑把に言えば、『ブラックダリア』や『ゾディアック』のような見せ方でもよかったような気がします。両作品とも当時世間を震撼させた事件を基にした映画であり、回顧録というわけではありませんので、モノクロに徹底しているわけではない。でも、やはり当時の雰囲気をそれとなく匂わせるために、あえてフルカラーの中にセピア調を仕込んでいます。『さらば、ベルリン』も作品の基調がミステリーであるのなら、もうちょっと観賞しやすい色調であってもよかったのではないかな、と思います。
むしろ、モノクロに徹底的にこだわるのであれば、変にミステリーを取り入れるのではなく、当時の人間模様を描いたヒューマンドラマがよかったのではないか、と。
加えて、『スパイダーマン3』でも同様の感想。トビー・マグワイアの悪役は全っ然似合わない! 多分彼は性格的、ではなく性質的に悪役にはなれないと思うのです。僕としては、ジェイク・ギレンホールが割と合うんじゃないかと思いました。どちらにしても、大作の主役級を演じる彼らに、途中で殺されてしまうような端役は似合いませんけれど。
そして、やはり熱血なジョージ・クルーニーも全っ然似合っていません。『オーシャンズ』シリーズがヒットしていることもあってか、やはり彼はクールで且つ颯爽としたキャラクターの方が似合っていると思うのです。まぁ『シリアナ』はお世辞にもクールとも颯爽ともなっておりませんが、それでも、どこか底知れない雰囲気が漂っていましたし。
結局のところ、ジョージ・クルーニーとケイト・ブランシェットがドイツ語をペラペラに喋っているところくらいでした、印象に残っているところといったら。ミステリー部分も、これといった驚きといったことはありませんでしたし。
ミステリーも人間関係描写も抜きに観賞するのであれば、昔なつかしの映像を堪能する、というのもいいかもしれません。
けれどこの映画は、歴史ものでもなければ回顧録の作品でもありません。あくまで、様々な思惑と謎が入り混じるミステリーであり、舞台が1945年のベルリン、ということ。これから起こりうる超大国間の睨み合い、覇権争い。それを獲得するために必要な技術と頭脳。その鍵となる女性と、それを取り巻く人間の喜怒哀楽。
紛れも無くエンターテインメント性の高い作品であるならば、別に必要以上にこだわりをもったモノクロ映画でなくても良いのでは? と思うのは僕だけでしょうか。大雑把に言えば、『ブラックダリア』や『ゾディアック』のような見せ方でもよかったような気がします。両作品とも当時世間を震撼させた事件を基にした映画であり、回顧録というわけではありませんので、モノクロに徹底しているわけではない。でも、やはり当時の雰囲気をそれとなく匂わせるために、あえてフルカラーの中にセピア調を仕込んでいます。『さらば、ベルリン』も作品の基調がミステリーであるのなら、もうちょっと観賞しやすい色調であってもよかったのではないかな、と思います。
むしろ、モノクロに徹底的にこだわるのであれば、変にミステリーを取り入れるのではなく、当時の人間模様を描いたヒューマンドラマがよかったのではないか、と。
加えて、『スパイダーマン3』でも同様の感想。トビー・マグワイアの悪役は全っ然似合わない! 多分彼は性格的、ではなく性質的に悪役にはなれないと思うのです。僕としては、ジェイク・ギレンホールが割と合うんじゃないかと思いました。どちらにしても、大作の主役級を演じる彼らに、途中で殺されてしまうような端役は似合いませんけれど。
そして、やはり熱血なジョージ・クルーニーも全っ然似合っていません。『オーシャンズ』シリーズがヒットしていることもあってか、やはり彼はクールで且つ颯爽としたキャラクターの方が似合っていると思うのです。まぁ『シリアナ』はお世辞にもクールとも颯爽ともなっておりませんが、それでも、どこか底知れない雰囲気が漂っていましたし。
結局のところ、ジョージ・クルーニーとケイト・ブランシェットがドイツ語をペラペラに喋っているところくらいでした、印象に残っているところといったら。ミステリー部分も、これといった驚きといったことはありませんでしたし。
ミステリーも人間関係描写も抜きに観賞するのであれば、昔なつかしの映像を堪能する、というのもいいかもしれません。
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