東京散歩は思い立ったが吉日。この時期を逃したら暫くは見られない、という意外な景色があるものです。大都会のビル群が聳え立ち、何処も彼処もあくせく人が歩く東京砂漠の中では見つけようにも見つけられないところ。なのに、別の県に出るわけでもなく、ほんのちょっと足を伸ばすだけで、普段は見られない自然や風景が至るところに散在します。
初秋の落ち着きと活気の空気に触れるため、墨田区の向島百花園~浅草寺へと散策に出かけました。
向島百花園の庭園は、日本三大庭園や足立美術館のように僅かな医師の配置まで細かく整えられた庭園、というわけではなく、割と雑然とした一般家庭の庭園に似た場所です。でも、だからこそなのでしょうか、庭園内には、そこかしこに虫がいっぱい。あまり人間の手を加えていない印象を受けますので、それだけ自然物が住み着きやすい環境になっているのかもしれません。
そして、この初秋の時期の見頃といえば、やはり『秋の七草』。残念ながら、『葛』と『撫子』は開花の時期が早かったため、現在は既に花は散り、実を結ぶ時期となっておりますが、他の『秋の七草』は今がピーク。昼間の風景も勿論美しいですが、夜の月明かりに照らされた闇の中で観賞するのもまたいいかもしれません。秋の花というのは、春の花のような豪華絢爛さはありませんが、密やかところが、また月の輝きと合うと思います。
向島百花園の後は、浅草まで出て浅草寺へ。
向島百花園とは打って変わって、浅草ならではの活気が目の前からグアッと飛び込んできて。というか、外国人の比率が以前に比べ一段とアップしているように見えるのですが!? それも、初めて日本に観光にやってきた友達やカップル、夫婦は勿論のこと、キッズの集団も多いのは吃驚しました。
しかしそれでも浅草の休日のお祭り騒ぎは相変わらず。妙にファッショナブルに設えることなく、昔ながらの江戸っ子気質が飛び交う場所の代表格として、やはり浅草はなくてはならない場所。別に外国の方々だけでなく、日本全国からツアー客として訪れる人々も。
『東京』は、決して一括りで表現することが出来ない、色んな顔と色んな気質が行き交う場所。静かなところも、賑わうところも、どれも全て『東京』。
外国人が日本観光で最も行きたい場所が『東京』というのは、そんな様々な顔と気質を持つ不思議なところに、琴線に触れたのかもしれません。
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