富士山の麓に、関東最大級の芝桜の園があるのは知りませんでした。というより、2009年の時点で、『富士芝桜まつり』の開催が2回目だということ。随分新しいイベントのようです。70万株の芝桜の群生ということですが、本栖湖のリゾート開発の一環として植えられたのでしょうか。
雲もほとんど無いくらい、澄み切った青空のおかげか、ピンク、紫、白の芝桜と、リゾート地を囲む青々とした緑の森。青い空の下、遥か遠方にその巨大な体躯を構える、まだ雪が残る富士山。
ご存知の通り富士山は、日本を象徴する山である以上に、四季の中で様々な顔を見せる側面もあります。桜と紅葉を背景に静かに佇む富士山もあれば、登山者で賑わう夏の富士山と、来るもの全てに自然の驚異として襲い掛かる冬の富士山。穏やかで優しい、雄々しくて立派、揺るがない強固さ、死と隣り合わせの恐ろしさ。その季節、その様相によって様々な姿を見せる富士山だからこそ、はるか昔から、日本人の畏敬の念として恐れられ、敬われたのかもしれません。
そのほんの一部を垣間見たのが、初めて訪れた『富岳風穴』。正に火山活動が成せる業、というくらいの、自然が作り出した驚異的な洞穴が目の前に広がっていました。
この日、外は結構暑くて、半袖Tシャツ1枚でも十分だったのですが、富岳風穴の中に入ろうとする時点で肌寒くなり、中は上着が必要なくらい寒いです! それもそのはず、中は正に天然の冷蔵庫。入ってすぐには一面の氷と氷柱。洞穴の奥は、その天然の冷蔵庫の機能を使って、蚕の繭の保存に利用さていました。
なお、止め処なく地下水がポタポタと落ちてくるので、(ずぶ濡れにはならないけれど)タオルの用意は必要です。あと、やはり天然の洞穴。穴の大きさも広かったり狭かったり、狭いところは屈まないと進めなかったりするので、頭上には注意が必要です。
その後は、西湖~河口湖と回り、夕方には東京への帰路に就きました。
本当は、富士五湖を全てとはいかないまでも多くのところを回って行きたいと思ったのですが、休日のこの日はETC割引もあいまって、数少ない幹線道路は大混雑。利用したバスも、何と1時間40分の遅れだったとか。運転手さんのあまりにもぶっきらぼうな対応にイライラしましたが、そんな遅れを余儀なくされれば誰だってぶっきらぼうになるはずですよね。。。
ちょっと反省。
ですが、帰路ギリギリまで堪能したおかげで、天上山公園から眺める黄昏の河口湖と富士山の絶景を楽しむことが出来ました。今回も、いつものように結構無謀な行動を起こしたのは確かですが、それにも増した収穫を得られたのではないかと思います。
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