→ [disturb]と[suburbia]の造語
disturb
-【動】(他)
1.〈…を〉 (かき)乱す
2.〈平安・平穏・人の心などを〉 乱す; 妨げる、妨害する
3.[~ oneselfで] 仕事(など)を邪魔する
-【動】(自)
(人の睡眠中・休息中などに)邪魔をする
suburbia
-【名】(U)
1.[集合的に] 郊外、郊外住居者[住民]
2.郊外風の生活様式[習慣、風俗]
『予測不可能、ノンストップのサスペンス・スリラー』という触れ込みから、期待して観賞したのですが、予想に反して普通のサスペンス・スリラーでした…… orz
『自宅軟禁状態』、『行動範囲は30m』、『決してバレてはならない覗き見ゲーム』と、割と別々の映画になら登場する言葉が3つも揃っているので、主人公が何らかの組織に強請りを強いられ、為すがままに覗き見を行わされる。しかもバレれば逃れようも無いペナルティが… というふうに観賞前は思考を張り巡らせていたのです。やはりサスペンス映画は、どこかしら過去の題材を踏襲している部分が多く、過度に期待を寄せずに見る方がいいですね(『パーフェクト・ストレンジャー』とかもそうでしたが)。ただその心の持ち様はどこか寂しいような気がしますが。要は、今までに無い全く新しい予測不能なサスペンスが観たいということです(←ただの我侭)。
プラスして、色んな思わせ振り伏線が多く蔓延っていたのに、何だかそれも有耶無耶にされたような感じが…
まずは、主人公ケール役を演じたシャイア・ラブーフ。初っ端から「彼女を妊娠させてしまった」という、『トランスフォーマー』から一皮も二皮も剥けたような台詞が発せられたのに、実際のところの彼の言動、部屋の散らかりようは、正に思春期全開のティーネイジャー。『トランスフォーマー』に逆戻り。結局は妊娠させた彼女は出てこないし… それって親から金をせびる口実??
アシュリー役のサラ・ローマーも、曰く付の家族の中で暮らしているものの、そういった描写はやや希薄に感じました。また、割と柔軟に主人公と覗き見ゲームに参加しながらも、矢鱈と的確な観察眼をお持ちだし。警察捜査とかにご興味が? どうやら懲りなく浮気を続ける父親を観察することで身についた観察眼のようです。
近所の人の悪事を暴くための捜査についても、ありとあらゆるハイテク機器を選り取り見取りに揃えたものの、捜査方法は好奇心旺盛な青年よろしく、かなり暴走気味でおざなり。むしろ観ているこちらがハラハラしました。
何よりも、最初の交通事故シーン。どう考えてもわざととしか思えない運転(主人公が運転する車じゃなくて)。むしろこの交通事故が、今後のサスペンス・スリラーを紡ぎだす発端になったんだと思いましたが、そういったことは何もなく、ただの交通事故に……
つまり、色んな思わせ振り路線が張り巡らされているのは、「きっと何かが起こる!」と観客に思わせる制作者サイドの仕掛けでしょうか? それにしては、その落胆は結構大きいですよ。