映画は観たもののやっぱり一度は舞台を観ないとネ、ということで、劇団四季『オペラ座の怪人』を観に行きました。
が。
「映画版を先に観るんじゃなかった………」とちょっと後悔しています。 orz
映画版の方が『映画』としての技術をふんだんに使っているので、各々のシーンのリアリティについては勝っています。余興のバレエの時に突如ぶら下がる首吊りシーンとか(その複線となる舞台天井の争いとか)、クリスティーヌの父親の墓場での、ラウルとオペラ座の怪人の戦闘シーンとか。
オペラ座の怪人が脚本した、クリスティーヌ主演の舞台で、怪人の仮面が剥ぎ取られる衝撃なんかも。
ただ、映画版にはない、舞台版で一番惹かれたシーンは、ラストの方。オペラ座地下に連れ去られたクリスティーヌが、オペラ座の怪人に本当の想いを伝え、ラウルと共に解放するときの長い沈黙。
基本的にミュージカルなので、全編渡って歌あり音楽あり踊りありの、大音響が迸る舞台なのですが、あの沈黙のシーンだけは、全編で一番惹かれました。
今までが、クリスティーヌに対する屈折した愛情を示したのに対し、クリスティーヌの想いが伝えられたその瞬間から、本当にクリスティーヌの幸せを考えようとする、怪人の想いが『沈黙』という形で表現されたんだと考えます。
臨場感をストレートに出す舞台ならではの表現なのかもしれません。
映画も舞台も、どちらもどちらの良さを演出しているので、変にひねくれて比較しようとせず、純粋に楽しむ気持ちで鑑賞して下さい。
さて。
ミュージカル舞台は、次はイギリスですか。
何年後の話になることやら………。。。
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