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2024/11/23 02:21 |
[Review] アイ・アム・レジェンド
アイ・アム・レジェンド人が人である限り、人は決して『神』にはなれない。
人が『神』になろうとすれば、生み出されるものは『歪み』でしかなく、その結果、人は『人ならざるもの』になってしまう。
『人ならざるもの』の前に、人は成す術もない。逃げ惑い、そして、『神』に祈るだけ。
人が人を救うために必要なことは、『神』になることではない。『人』として人を救う。人が『神』になれないと知っているからこそ。


ニューヨークを感染源に、人を『人ならざるもの』に変えてしまったウィルス。『人』として生き残ったのは、ウィル・スミスが扮するロバート・ネビルただ一人、とありますが、実際のところ「地球上で彼だけ」という状況はあまりにも考え難く、きっとまだ生存者はいるんだろう、と思いました。
しかし、彼以外の人間は、人が『神』になろうとして犯した過ちに成す術もないまま、「いつ自分が『人ならざるもの』になるのだろうか」と怯えながら逃げる毎日。神に一縷の望みを託した人達とは違い、彼は、「人を救う事が出来るのは、『神』ではなく、『人』である」という信念の上で、最後の最後まで行動します。
他の生存者がいると知るまで、たった一人で。
それまで、数々の知人の死を目の当たりにしてきて、あるいは、もう言葉は勿論、互いの意思すらも通じなくなってしまった人達を目の当たりにしてきて。一人、また一人と絶望に打ちひしがれてきたのに、それでも諦めない。「『人』として『人』を救う」という信念が、彼を突き動かしたから。

だからこそ、最後まで共にした自分の『友人』を、『ウィルスに感染したもの』として自分の手で殺めた時は、これまでの自分の信念が全て済し崩しにされてしまうくらい、辛いことだったのでしょう。


この作品の最大の見所は、この「たった一人でいることの絶望と恐怖」、そして「『人』として『人』を救うという信念」でしょうか。それが他の要素より抜きん出て前面に出ているためか、その他の要素のところで非常にツッコミどころ満載であっても、鑑賞する事が出来たのではないかと思います。
まぁ、その見所が『アイ・アム・レジェンド』という作品の最も見せたい、最も伝えたいところであるんでしょうけれど。
ちなみに、そのツッコミどころといったら、電気や水道等、ニューヨークという都市が事実上断絶されて3年経過したにも関わらず、ライフラインが通常と変わらず動いている、ということ(太陽発電??)。あるいは、AM放送で自分の生存を伝えるにしても、電波制御とか伝送とかができる状態だったのだろうか? とか。
この作品を伝える上で、特段に大事なところではないかもしれないけれど、「どうやって自分が『感染』を免れ、こうして生きてこれたのか、戦ってこれたのか」というところを描いていると、なお感情移入ができたのかもしれません。

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2007/12/21 22:48 | Comments(1) | TrackBack() | Review - Movie

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コメント

はじめまして!TB承認&TBありがとうございます!
これからも拝見させていただきますので、どうぞよろしくお願いします!
posted by MitakaURLat 2007/12/28 11:07 [ コメントを修正する ]
Re:TBありがとうございます。
ご来訪・コメント有難うございます。
稚拙な文章ではございますが、これからも良しなに取り計らっていただければ幸いです。

>はじめまして!TB承認&TBありがとうございます!
>これからも拝見させていただきますので、どうぞよろしくお願いします!
2008/01/03 10:22

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