花期が7月~8月の蓮は、まだ梅雨の明けきれていない季節には早いですが、それでも、夏の暑さに誘われたのか、上野恩賜公園の不忍池でも、ポツリポツリと咲き始めています。
蓮はその花の美しさは勿論の事、何といっても一番目につくのは、その葉の大きさ。直径1mをゆうに超えていそうな葉が、所狭しと、まるで競い合うかのかのように生えています。
そんな生い茂る葉の中で、密やかに、まるで恥らうかのようにひっそりと咲く蓮の花。ある花はポツポツと降る雨から身を守るように。ある花は決してその姿を悟られないように。中には、まるで「見つけてみろ」と言わんばかりに隠れている蓮の花も。
仏教では、釈尊が蓮華の上で瞑想する絵が描かれていたり、蓮華をかたどった台座に仏像を乗せたりする彫像があったりと、蓮は仏教と非常に密接な関係にあります。密やかで、どこか人を寄せ付けない空気を醸し出しているのも、この花の魅力なのかもしれません。
また、花は咲いていなくても、すらりと伸びた茎に大きく膨らんだ蓮の花の蕾は、ただそれだけでも芸術になれる高貴さに満ち溢れているように感じます。
『高嶺の花』とは、まさに、こういった花を指すんでしょうねぇ。。。
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