連日の日本海側の大雪で、飛行機のフライト自体が危ぶまれていたが、幸い、規制ラッシュの混雑程度の遅れのみで、無事出発。切り立つ山々を白銀に染める神秘的な雪景色を、飛行機の窓から眺めながら、さぞかし今の島根も幻想的な銀世界になっているだろうと思ったら。雪はまったくといっていい程無く、しかも天気は晴れ。
まぁそれほど寒くはないし交通機関のマヒも無いだろうから良かったものの、ちょっと拍子抜け……
気を取り直して、ホテルに荷物を預けてから、市内散策。
田園が広がるのどかな市街地を想像していたが、思った以上に都市区画整備がなされていた。冬の清涼な空気も手伝ってか、車も多く行き交うのにゴミゴミとして感じがなく、むしろ都市が一つの公園であるかのような、そんな感じを受けた。また、宍道湖から県庁~松江城にいたるまで、島根の県木である黒松の木が多く、雪国らしく雪の重さで皆ユニークな曲がり方をしていた。
松江城を経由して、小泉八雲の記念館・旧家と武家屋敷へ。
天守閣は、太平洋戦争後に解体修理が成されたものの、関が原の戦いや明治維新を経ても、かつての雄姿をそのまま留めている。望楼式は360度の大パノラマ。この日は雲が多かったため遠くまで見渡すことができなかったが、空気の透き通る晴れた日には、東には雪化粧の大山、南には夕日に照らされた輝く宍道湖が見られるだろう。
また、天守閣を含め松江城の敷地内には、大小多くの桜の木が植えられていた。きっと、桜が満開のころには多くの観光客で賑わうのだろう。桜と城のコラボレーションは、どこの城でも合う。山陰旅行の季節を間違えたか……
小泉八雲記念館へ行く前に、茶屋で一服。松江名物といわれる『ぼてぼて茶』を堪能する。泡だった番茶に、十穀米・黒豆・津田カブ・カブ菜・椎茸・野焼・高野豆腐を混ぜて飲み干すのだが。これがまた筆舌し難いビミョーな味。ある意味、好き嫌いがはっきり分かれる飲み物だと思う。
小泉八雲記念館は、彼自身の作品や彼の子供たちが描いた絵等の作品が展示されていた。
ほかにも、生前使われていた生活用品が展示されていた。何故かBGMはエンヤ(恐らく、彼の父親がアイルランド人だからなのであろう……)。
打って変わって、旧家では彼が愛した日本庭園や伝統的精神がそのままで残っていた。ある意味、日本人よりも日本人らしい面影がそこにあったのではないかと思う。
単に、日本の風情が好き、というのではないのだろう。石の一つから木々の一本まで、ヨーロッパ出身でありながら日本の怪談を書き上げたのは、彼の持つかつての日本人の精神の一つである『八百万の神』とか『九十九神』といってところにあるのではと思う。生きているものも生きていないものも、須らく神が宿るという概念。それは宗教を取り払った、感性豊かな日本人独特の心。それが彼の琴線を引いたものであり、また、今の日本人に問いかけるメッセージなのかもしれない。
堀をグルッと巡り、島根県庁に差し掛かったところで、天守閣から鳥の鳴き声が。
鳶だ。数羽の鳶が群れを成しながら、上空を旋回していた。泣き声もよく通り、夕焼けで赤く染まり始めた空を悠々と飛ぶ鳶の姿に、しばし時を忘れてジッと見入っていた。
ホテルに戻った後は、超高価な島根和牛のサーロインで舌鼓を打ち、松江しんじ湖温泉で指先が十分にふやけるまで満喫した。初日は特にメインではないのに、思った以上に楽しめて本当に満足。
『島根県』の写真集についてはこちら
さて、今年はただでさえSPAMが横行する年だったのに、クリスマスが三連休とあってか、いつにも増してSPAMの嵐が。しかも日増しに、メールソフトのSPAM対策の網目を掻い潜る難敵が増えるばかり。最悪です。
まぁ年の終わりを愚痴で終わらせるのも後味悪いので、一つ笑いを取って終わることにしましょう。
というわけで、クリスマスに自分のメールアドレスに届いたSPAMメール品評会の開催です。
エントリーNo.1 Mさん(♀) の投稿
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こんばんは。たくや 32歳です。
年に一度の聖夜だというのに、僕は未だに童貞なんです。
一度でいいから、きれいな女性とロマンチックな一夜を過ごしたいです。
こんな僕ですが、今晩、付き合っていただけますか?
ちなみに、こちらのURLにアクセスしていただけると、すぐに僕に連絡が取れます。
http//***.***/***
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評点 : 18点
解説 : この時点で、この男がア●バ系キモヲタ人間だというのが手に取るように分かる。
メールでしかコンタクト取れない分際で、ロマンチックな一夜とは笑わせる。
しかも受信したMさんは既婚者。さらに萎えること間違いなし。
最低ランクに部類するSPAMメール。
エントリーNo.2 Cさん(♂) の投稿
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突然ですが、せっかくのクリスマスなので、私の妻を犯してください。
生死に関わることいがいでしたら、どんなこともOKです。
ただし、私の目の前でお願いいたします。
私の妻はミキコと言います。下記URLで、登録をしております。
http//***.***/***
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評点 : 45点
解説 : なかなか過激なSPAMメール。
生死に関わること以外であれば、どんなこともOKとは。
つまり、SMプレイも羞恥プレイも陵辱プレイもOKということに……
ああ、いかんいかん。妄想を掻き立ててしまった。その行為は負けを意味するのだ。
しかしこれはそれだけの魔力を秘めている。なかなか手練れなSPAMであった。
エントリーNo.3 Kさん(♂) の投稿
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はじめまして☆ キミコっていいまぁす!
今日は待ちに待ったクリスマスだヨ。でもね、キミコ、この前彼氏と別れちゃったの。
このままじゃ、すっごい寂しいクリスマスになっちゃっうよ~! (泣)
だからさ、今日1日だけでいいんだ。キミコと一緒に遊ばない?
一緒につくろうよ。二人だけの、お・も・い・で☆ キャハッ☆
連絡待ってま~す!
http//***.***/***
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評点 : -95点
解説 : 男心をくすぐるには修行が足りない、というか、胎児並みの頭脳の文章。
こんなんでつられる男は、まず二次元キャラか原寸10分の1の三次元キャラにしか
愛情を注げない男しかいない。というか、そんな男でもつられるかどうか……
もう一度小学1年生の国語からやり直したほうがいいと思わせるSPAMメール。
いやはや、総評として、
というところに、憤りを超えて情けなさまで感じてしまいました。
しかも最近のSPAMメールは、メールのフィルター機能を掻い潜るだけで、面白味も何にも無いし……
後味を良くするばかりか、かえって余計に悪くなってしまいました。 orz
金だったり。麻薬だったり。SEXだったり。権威だったり。そして、殺人だったり。
表向きは透明で綺麗に見えても、その裏側が綺麗だとは限らない。むしろ、ドロドロに汚れに汚れた中毒患者の巣窟だったりします。
今の動植物に系統付けるのと同じように、その系統の頂点に人間を据えるのと同じように、人間というのは、必ず何かしらの頂点に立ちたいという渇望に飢えています。それを満たすために、色々な財やサービスで埋め尽くそうとしますが、時にそれが満たされないと、人は破壊行動に移ります。
その相手が、単に人だったり、ひいては国家だったり。
今、日本全国を席巻している、児童殺人事件と同じですね。満たされないから、人を殺す。
そして、それに手を貸す商人も、彼らに手を貸すとは言いながらも、その実は自分の望みをかなえる材料とでしか見ていない。そのだけに、「人殺しの惨状」と、「人間を捨てたくない」という台詞は、あまりにも堪えるものだったのでしょう。
まあ、それは『人』としての心があってこそのことですが。
一体、『戦争』で一番悪いは誰?
国際社会に亀裂を入れる政治家?
銃器を向けて人を殺す兵士?
人を殺す道具だと知りつつもそれを売るビジネスマン?
彼らのうち誰か一人でも止めれば、戦争は無くなる?
それとも、武器そのものを無くせば、戦争は無くなる?
ニコラス・ケイジが扮するユーリー・オルロフは言いました。「私が武器の売買を止めても、誰かが売買を行う」と。
武器を無くそうが戦争を引き起こす人を無くそうが、必ず次が現れる。自分を満たす欲望と共に。
では、人の『欲望』が無くなれば、戦争もなくなる?
そもそも、人から『欲望』を取り上げる事ができる?
もしかしたら、戦争が無くなる頃には、そこにいるのは人間の背格好をした「人間で無いもの」が闊歩しているのかもしれませんね。
実家に帰ってくるなり、いきなり何を言い出すのかと思ったら。
つーか、新妻のくせに頻繁に実家に帰りすぎじゃお前は。
「あのね、この前ダンナと『メゾン一刻』の話をしてたら、最終回を知らないんだって!
非国民って言ってやったわよ!
こんなこと他人に知られたくないから、勉強がてらコミックスとDVDを与えるつもりなのっ!」
最終回を知らないだけで非国民扱いとは。お前も偉くなったもんじゃのう。
「だってあれだけメジャーなマンガよ!? 私より年上のくせに、知らないなんて!」
じゃあお前、『聖闘士星矢』の最終回知ってるのか?
「え…… し、知らないわよ……」
ハッ。
披露宴のBGMで『ペガサスファンタジー』をかけるくらいだから、
どれだけの知識があるのかと思ったら。偉そうに!
「うるっさいわねっ! あれは少年誌なんだから女の子が知らなくて当たり前なのよっ!」
その後は延々と続く水掛け論になったのは言うまでも無く。
あー言えばこー言う性格の妹よ。おのれがダンナの心労を増やしてどうする。
女って、怖いぃぃぃっ!
というのが、一番最初の感想です。
誰かから聞いた話ですが、女性は男性に比べて『み』のつく感情が非常に強いんだ」そうです。
『恨み』 『つらみ』 『妬み』 『嫉み』 …… etc.
普段の日常生活には表に出なくても、こと花街の世界になってしまうと、その感情が底知れない深みを増していって、時に人をとんでもない方向に陥れてしまいます。
自分が望んで踏み込んだのならまだしも、借金の肩代わりに売られたとあっては、たまらなく辛く苦しい世界だと思います。
個人的な見所は二つ。
一つ目は、『芸者』が醸し出す妖艶。特に、着物を着るときの首の後ろやうなじに、ロウソクの微かな明かりが照らされると、それだけでも背筋が凍るくらいそそられます。
主な登場人物の殆どが中国人女性だというのに、芸者としての細やかな動きや艶やかな空気は、日本人芸者も真っ青なほど。
もちろん、スクリーンの前で映される彼らの演技はプロだし、それ以前に、本当に芸者の事をちゃんと分かっている日本人以外の人間はいないはずだから、ほんの少しくらい偏狭がかった演技でも誤魔化せるのでは? と思いましたが、全然違う。彼女らは『芸者』そのものになっていました。日本人であるとか無いとか関係なく、ただ直向きに『芸者』としての役を演じている。プロの芸者から観れば、ところどころで「?」と感じる所作はあるかもしれないけれど、素人から観れば、正しく『芸者』そのものになっていたと思います。
二つ目は、恋をした時の空ろな表情。
芸者は恋が出来ない。物理的にではなく、永遠に許されない。故に自分の人生を選択する事が出来ない。芸者にとっての男とは、あくまでパトロン。自分の舞や歌といった芸を披露して、如何に多くの金を落とすかにかかっている。
だからこそ、自分の望んだ恋をして、それが叶わないと分かったときの空ろな表情は、逆に観るものを強く惹きつけました。
手の届くところに愛する者が居るのに、永遠に自分と結ばれることはない。それは自分の運命が物語っている。ほんの数刻の逢瀬を永遠の時間の流れのように感じながら、別れる恐怖を背後に感じながらの恋。どんなに高飛車で傍若無人に振舞う芸者でも、そのひと時だけは、自分の素顔を曝け出せるんじゃないかと考えます。
それはそうと。
さゆりの初主演となる舞が「曽根崎心中かよ!」と思ったのは言うまでも無く。
あと、日本庭園とかビミョーに不自然なところがいくつかあるのも、やはりアメリカ人の視点でよく分かんないところで美化されている賜物(賜物か?)ですね。。。
パンフレットのProduction Notesを見て、日本庭園や温泉のシーンのロケ地にビックリ。嗚呼、見るんじゃなかった…… orz
