「すごい映画を観ちゃったなぁ」
というのが一番の感想です。
原作と製作総指揮が、『シン・シティ』と同じフランク・ミラーだそうで。彼のグラフィック・ノベルは僕が不勉強であるためよく分からないのですが、作品から受け取れる感じが『シン・シティ』によく似ていたので、「ああ、同じ人が製作総指揮か監督にかかわっているのかな」と思いました。
但し、『シン・シティ』とは別の方向に、この映画ならではのこだわりがあったのだと思います。物語の流れや仕掛け、緻密さといったものは敢えて削り、とことんまで突き詰めてこだわったもの。それは『肉体の表現』と『音響』。方々で、「CGを駆使した新たな映像革命!」なんて銘打っていますが、『映像革命』というより、『表現革命』とでもいうのでしょうか。
CGの合成だって分かっている。でも魅入られずにいられない『肉体の表現』。
たった300人のスパルタの精鋭部隊が、100万+巨大動物を相手に繰り広げる殺陣。剣で相手を切りつける、槍で相手を刺し貫く、盾で攻撃から身を守る。そして、相手を見据える鋭い眼光。筋肉の動き一つ一つから汗の滴る瞬間まで、細微に渡って緻密に描いた『肉体の表現』。
客観的に観れば、よく、時代劇系のアクションゲームで出てくる、一人の主人公(=プレーヤー)が、何百人と沸いて出てくる敵をめっためったに薙ぎ倒していくようなものと一緒です。が、結局ゲームはゲームでしかなく、その時の迫力は、武器の動きによって出てくる視覚効果や必殺技の視覚効果や音響がほとんど。一方『300』は、鍛え抜かれているものの、特殊な能力を持っているわけではないので、必殺技なんて使えません。だからこそ、肉体の一つ一つの動きに注力して表現できたんだと思います。
R-15指定の映画ならではの、血はドバドバ、腕や首は吹っ飛ぶ、そういった系統の映像は大の苦手という人からすれば目を背けたくなるような数々の連続ですが、それでも、彼らの動き一つ一つを観て、「素晴らしい」と唸りそうになってしまいました(映画館内なので発声はしませんでしたが)。
(誤解無きように申し上げますが、僕はスプラッター・ホラーは苦手です(汗))
そして音響。これも、『表現革命』としてふんだんに映画の音響技術を駆使したものではないかと思います。
レオニダス王誕生の瞬間に流れる音響。全身が身震いしてしまいました。本当に王が目の前にいるかのような錯覚を覚えるくらい。否応無く傅いてしまうくらいの絶対的な支配感覚。
こんなふうに薀蓄垂れ流したところで、僕が映画の映像や音響技術に長けているわけではありません(むしろ素人中の素人)ですが、王が本来持ちえているカリスマを、更に音響効果によって倍増させる。いや、倍増より2乗3乗と言った方がしっくりくるかもしれません。
最初から最後まで重厚すぎて、今にも館外にその迫力が溢れてしまうような、オペラとか交響楽団を聴いているかのようでした。
映像といい音響といい、とにもかくにもすごいと唸ってしまう作品ですが、さすがにデート向きではないような気がします。まぁ、あれだけ惨殺シーンが目白押しでしたらね……
というのが一番の感想です。
原作と製作総指揮が、『シン・シティ』と同じフランク・ミラーだそうで。彼のグラフィック・ノベルは僕が不勉強であるためよく分からないのですが、作品から受け取れる感じが『シン・シティ』によく似ていたので、「ああ、同じ人が製作総指揮か監督にかかわっているのかな」と思いました。
但し、『シン・シティ』とは別の方向に、この映画ならではのこだわりがあったのだと思います。物語の流れや仕掛け、緻密さといったものは敢えて削り、とことんまで突き詰めてこだわったもの。それは『肉体の表現』と『音響』。方々で、「CGを駆使した新たな映像革命!」なんて銘打っていますが、『映像革命』というより、『表現革命』とでもいうのでしょうか。
CGの合成だって分かっている。でも魅入られずにいられない『肉体の表現』。
たった300人のスパルタの精鋭部隊が、100万+巨大動物を相手に繰り広げる殺陣。剣で相手を切りつける、槍で相手を刺し貫く、盾で攻撃から身を守る。そして、相手を見据える鋭い眼光。筋肉の動き一つ一つから汗の滴る瞬間まで、細微に渡って緻密に描いた『肉体の表現』。
客観的に観れば、よく、時代劇系のアクションゲームで出てくる、一人の主人公(=プレーヤー)が、何百人と沸いて出てくる敵をめっためったに薙ぎ倒していくようなものと一緒です。が、結局ゲームはゲームでしかなく、その時の迫力は、武器の動きによって出てくる視覚効果や必殺技の視覚効果や音響がほとんど。一方『300』は、鍛え抜かれているものの、特殊な能力を持っているわけではないので、必殺技なんて使えません。だからこそ、肉体の一つ一つの動きに注力して表現できたんだと思います。
R-15指定の映画ならではの、血はドバドバ、腕や首は吹っ飛ぶ、そういった系統の映像は大の苦手という人からすれば目を背けたくなるような数々の連続ですが、それでも、彼らの動き一つ一つを観て、「素晴らしい」と唸りそうになってしまいました(映画館内なので発声はしませんでしたが)。
(誤解無きように申し上げますが、僕はスプラッター・ホラーは苦手です(汗))
そして音響。これも、『表現革命』としてふんだんに映画の音響技術を駆使したものではないかと思います。
レオニダス王誕生の瞬間に流れる音響。全身が身震いしてしまいました。本当に王が目の前にいるかのような錯覚を覚えるくらい。否応無く傅いてしまうくらいの絶対的な支配感覚。
こんなふうに薀蓄垂れ流したところで、僕が映画の映像や音響技術に長けているわけではありません(むしろ素人中の素人)ですが、王が本来持ちえているカリスマを、更に音響効果によって倍増させる。いや、倍増より2乗3乗と言った方がしっくりくるかもしれません。
最初から最後まで重厚すぎて、今にも館外にその迫力が溢れてしまうような、オペラとか交響楽団を聴いているかのようでした。
映像といい音響といい、とにもかくにもすごいと唸ってしまう作品ですが、さすがにデート向きではないような気がします。まぁ、あれだけ惨殺シーンが目白押しでしたらね……
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