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2024/03/29 20:46 |
[Review] サウンド・オブ・サンダー
サウンド・オブ・ザンダーSF小説の巨匠、レイ・ブラッドベリが1952年に執筆した小説の映画化。時間旅行が可能になった人類が、過去への干渉によって未来が変わってしまうパニック・アクションです。

某サイトでとんでもなくこき下ろされたかの如くの酷評だったので、「だったら尚更のこと観なければっっ」という生来の変人振りを発揮しながら観てきました。ちゃんと映画としてのテーマはあるし、そこまで酷評するほどでもなかったかも。
けれど、印象薄いよ、この映画。人間の科学力による傲慢が災いして、地球環境からのしっぺ返しを喰らう、というのは、よくあるパターンです。事件を解決するためにヒーローを集めて事件解決。まるで水戸黄門よろしくお決まりの物語で進行するし、しかもタイムトラベルなので、話の展開が読めて読めて。
『アルマゲドン』『デイ・アフター・トゥモロー』『ザ・コア』も、大雑把に言えば人類救出劇の映画にくくられる映画ですが、『アルマゲドン』と『デイ・アフター・トゥモロー』はともに、人類を守るというよりかは家族を守る、というところに焦点を当てられた映画なので、観る側としても感情移入しやすい。対して、『ザ・コア』はベタな人類救出映画なのでやっぱり印象の薄い映画ですが、『サウンド・オブ・サンダー』に比べたら見ごたえがあったと思います。

では、『サウンド・オブ・サンダー』が余計印象薄く感じられた要因というと、2つあります。
一つ目は『合成』。わざとなのか!? と言いたくなるような分かりやすい合成映像。この時点で感情移入などできませんでした……
二つ目は『クリーチャー』。所詮実物を見た人間など一人も居ない、想像上の生物だから仕方ない、のかもしれないけれど、適当というより「こんなもんダロ」と何かクオリティに変に妥協して作ってない? というものでした。更に、最初のシーンで恐竜が登場する時の、樹木のなぎ倒し方なんて、張りぼてを倒してるようなもんじゃん……

着眼点はいいのに、映像でそれを悪い方向に壊しちゃってるなんて…… もっと丁寧に作れば見ごたえがあったのでは、と思っただけに、残念です。


あと、僕は原作を読んだ事が無いのですが、ところどころ「これ、矛盾してない?」と思うところもちらほら。
また、どこかの本で忘れてしまいましたが、自然の力が本来の姿に戻すように、驚異的な回復力を持っているのと同じように、時間の力も、驚異的な回復力を持っている、というのを聞いたことがあります。
例えば、過去にタイムトラベルして、独裁者になる人間(ヒトラーとかスターリンとか)を、独裁者の権力を掌握する前に殺したとしても、『時間の力』が働いて、別のところで同じような独裁者が生まれる。つまり、どんなに過去を変えようとしても、時間には『修復力』があり、根本的な過去を変える事は出来ない。必ず『現在』と『未来』に辻褄が合うように、作り直されてしまう。    というものなんですが。

まぁ、遠い未来、本当にタイムとラベルが可能になれば、どんな世界になってしまうんでしょうね……
更にいうと、やたらめったらに台詞が多いのもこの映画の欠点。
観る人追いつけねぇって。
しかも、役者の演技によって映画の緊迫感や事態の深刻さを表現しようとはせず、台詞で片付けよう、という感じがして……

何から何まで残念な映画ですよ本当に……

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2006/04/01 16:33 | Comments(0) | TrackBack() | Review - Movie

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